トヨタの5ドアSUV「クラウンスポーツ」に、非常に斬新な特別仕様車が登場しました。どのような特徴があるのでしょうか。
■特別な「黒いクラウン」 4店舗限定の「レア仕様」
昨年10月、待望の発売となったトヨタ「クラウンスポーツ」に、早くも特別仕様車が登場しました。
全国に4店舗存在するクラウン専門店「THE CROWN」専用商品として、他の「クラウン」シリーズとは一味違う特別な世界観を表現したといいます。このモデルはどのような特徴があるのでしょうか。
2024年10月10日に発売となったクラウンスポーツの特別仕様車は「THE LIMITED-MATTE METAL」と名付けられたもの。クラウンスポーツのうち、2.5リッタープラグインハイブリッドシステムを搭載した「SPORT RS」グレードがベースです。
このSPORT RSグレードは、システム出力225kW(306PS)を発生し、走行シーンに合わせて前後輪トルク配分を100:0~20:80の間で緻密に制御するE-Fourを搭載。
そんな俊足ぶりにもかかわらず、燃費は20.3km/L(WLTCモード)と燃費性能を両立。さらにプラグインハイブリッドであるため、満充電では90kmのEV走行が可能となっています。
今回の特別仕様車の通常モデルとの大きな違いは、外板色と内装色に専用の特別カラーを設定している点です。ボディカラーは特別仕様車の名前にもある「マットメタル」が採用されています。
このボディカラーは艶のないマット系のカラーとなっていますが、従来のマットカラーは手入れが非常に難しいことがあり、通常使用で艶のひけた美しい状態を維持するには苦労ことが多かったのです。
一方、クラウンスポーツに採用されたマットメタルには、ベースカラー、艶消しクリアの上に「TMコート」と名付けられた特殊表面処理を匠の技術で施すことで、マットな外観に影響を与えることなく、持久力のある防汚性と汚れ除去性を実現しているのが大きな特徴となっています。
インテリアにはブラックでありながら、さりげない光沢感が上質を演出する「ブラックラスター」という内装色を特別に設定。
ステアリングにも特別な加飾が与えられ、ステアリングスイッチ周辺はウォームスティール、スポークにダークグレーメタル、かがり縫いのステッチにはライトグレーのカラーがそれぞれ採用されています。
さらにインストルメントパネルには「THE LIMITED-MATTE METAL」のロゴがレーザー加飾で刻印。
通常モデルでは3万3000円のメーカーオプションとして設定されている、専用アプリをインストールすることで、スマートフォンが車両のキーとして使えるようになる「デジタルキー」も標準となりました。
価格は820万円と、ベース車よりも55万円高となります。
特殊なボディカラーを採用し、特別な内装を持っていると考えれば決して高いものではなく、なにより全国で4店舗しかないクラウン専門店「THE CROWN」でしか買えない、手に入れるのも難しい特別仕様車という点も、確実に所有欲を満たしてくれる要素と言えるでしょう。