東京と千葉の都県境になっている旧江戸川に、新たな橋の建設計画が進められています。完成すれば一体どう便利になるのでしょうか。また話はどこまで進んでいるのでしょうか。
■広大な「橋空白地帯」解消へ
東京と千葉の都県境になっている旧江戸川に、新たな橋の建設計画が進められています。
完成すれば一体どう便利になるのでしょうか。また話はどこまで進んでいるのでしょうか。
新たな橋「押切・湊橋(仮)」は、東京都江戸川区と千葉県市川市をつなぐものです。
瑞江・篠崎エリアから湾岸線まで行こうとすると、そのまままっすぐ海辺まで出られるわけではありません。途中に「旧江戸川」が分断していて、そこから海側は千葉県市川市になっています。
この旧江戸川は、都県をまたぐ背景もあり、破滅的に橋が無い不便な状況となっています。
ここにかかる橋といえば、新大橋通りがまたぐ「今井橋」しかありません。あとは自動車専用道路の国道14号「京葉道路」で市川市中心街へ出るだけで、行徳エリアへ直結するルートは皆無。互いに「完全分断」状態です。
そこへ架かるのが「押切・湊橋」です。金町・小岩・瑞江を南北につなぐ「柴又街道」がそのまま旧江戸川をまたいで、行徳駅前まで直結することとなります。
さらにまっすぐ南下すれば、千鳥町ランプ周辺で国道357号に直結します。今までわざわざ今井橋まで迂回する必要があったのが、無駄なく海沿いまで出られるようになります。
気になる進捗ですが、2023年1月に事業着手したばかり。まずは用地取得と測量・詳細設計をするところからですが、現在は、「用地取得の準備」の状況です。ことし7月にはオープンハウスが開かれて、地元向け事業説明が行われました。
事業期間はひとまず「2031年度」までとなっていますが、用地取得や工事の状況で変わる可能性もあります。特に千葉県側では都市計画幅まで広げる必要があるほか、堤防沿いにある「湊水神宮」をどうするのかといった話もあります。
とはいえ、昭和時代からあった都市計画道路が、ようやく本格的にスタートした形です。都内有数の「橋空白地帯」のまま残されていた瑞江~行徳エリアに、ようやく交流の架け橋が誕生することとなります。