信号機は安全な交通を守るための重要な役割を果たしています。信号の青色、ただ「進め」という意味だけだと思っていませんか。本当の意味を理解していないと思わぬ事故を起こしてしまう場合もあります。
■今一度確認しておきたい!見落としがちな青信号の意味とは?
信号機は、道路の安全を確保するために設置されており、色ごとに異なる指示が行われます。
基本的には、赤は「停止を越えて進んではいけない」、青は「進むことができる」、そして黄色は「停止位置を越えて進んではならない(停止が危険な場合は進行)」を示します。
これらは交差点や横断歩道でのスムーズな交通流れを促し、事故の防止に貢献しています。
外に出れば毎日遭遇する「青信号」についてちゃんと理解出来ているでしょうか。
「クルマを運転中、青信号で左折をしようとした所、急に歩行者が横断してきて接触しそうになった」や「交差点で青信号だったので右折車が『進行可能』と判断して進んだが、対向車が直進してきて衝突しそうになった」など、青信号の進行でも危険を感じたことがあると思います。
一体なぜこのようなことが起きるのでしょうか。
全日本交通安全協会(以下、全安協)が編集・発行する「交通教本」には、以下のように記されています。留意すべきポイントは、同じ青信号でも「受け取り手によって意味が異なってくる」ということです。
「歩行者及び遠隔操作型小型車(遠隔操作により道路を通行しているものに限ります。以下同じです。)は、進むことができます。」
「特定小型原動機付自転車と軽車両以外のクルマや路面電車は直進し、左折し、右折することができます。ただし、二段階右折方法により右折する一般原動機付き自転車は、右折する地点まで直進し、その地点で向きを変えることができます。」
「特定小型原動機付自転車と軽車両(自転車、荷車など)は、直進し左折することができます。右折する時は、右折する地点まで直進し、その地点で向きを変えることができます。」
■「青信号=進め」は大間違い!? 本当の意味とは
勘違いしがちなことですが、先述の交通教本にも書かれているとおり、青信号は「進行可能」を示すものであり、「進め」という意味ではありません。
つまり、「必ず進まなければならない」ではなく、周囲の安全確認が必要であることを示しています。
特に右左折時や歩行者の横断がある交差点などでは、一度周りをよく確認してから進行することが求められます。
しかし、多くの人は「青信号=進め」と勘違いしているのが現状です。
では、どのようなことに気を付ければ良いのでしょうか。
例えば、青信号が点灯していても、横断歩道には歩行者や自転車がいるかもしれません。
さらに、青信号に変わったばかりの瞬間は、対向車が完全に停止していない場合もあるため、慎重な確認が大切です。
青信号だからといって、進行を優先しすぎると、他の交通参加者と接触するリスクが高まります。
青信号でも注意すべきポイントは、青信号の際でも交差点や横断歩道に進入する際は、進行方向の道路状況の確認の他に左右の安全確認をすることが重要です。
また、自分の進行方向が青信号の場合でも歩行者や自転車などが道路を渡っている場合は、優先する意識を持つことで事故防止につながります。
そして、青信号から黄色信号へ変わるタイミングでの急加速は周囲の安全確認が出来ずとても危険です。
青信号には意外な危険性が隠れています。
「青信号=安全」の固定観念を持つと、見通しの悪い交差点や、急な飛び出しに対する反応が遅れやすくなります。
また、青信号の過信によってブレーキのタイミングが遅れることも、衝突事故の原因になりかねません。
青信号は「安全を保証するもの」ではなく、「進むことを許可するもの」という意識を持つことが大切です。
日常的な運転や歩行時に青信号を過信せず、周囲の安全確認を徹底することが、交通事故防止につながります。