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「車線減少の手前で抜かされそうになり、負けじと加速したら鳴らされました。私が悪いんですか?」投稿に回答殺到!?「どっちもどっち」「いちいち喧嘩売るなよ」の声も…実際法律では誰が悪いのか

くるまのニュース 2024年11月27日 12時0分

「運転中、相手のクルマとトラブルになりました。どちらが悪いのでしょうか?」そんな質問が、大手質問投稿サイトに投稿され、話題を集めています。

■「運転中、相手のクルマとトラブルになりました」質問が

「運転中、相手のクルマとトラブルになりました。どちらが悪いのでしょうか?」
 
 そんな質問が、大手質問投稿サイトに投稿され、話題を集めています。回答は37件にのぼり、多くの反響があったようです。
 
 いったいどんな声があり、実際どんな問題があるのでしょうか。

 投稿者は、片側2車線道路の信号で止まっていました。

 信号が青になった瞬間、うしろにいたクルマが、投稿者の隣の車線にうつり、そのまま投稿者を追い抜いていこうとしました。

 しかし、このまま隣車線で走り去れるわけではありません。相手の車線は、信号のすぐ先で車線減少し、投稿者側の車線に吸収されてしまうのです。

「コイツ…もう少しで車線減少なのに強引に追い越すつもりか? ふざけた運転しやがって、させるかよ!」

 投稿者の意地が発動しました。相手に抜かされるまいと「思いっきりアクセルを踏み込み、そいつと並走するかたちになりました」としています。

 相手としても、車線減少までのわずかなチャンスを狙えると思っていたのでしょう。投稿者の思わぬ加速に驚いたのか、クラクションを鳴らしまくって強引に割り込もうとしますが、後の祭り。結局オーバーテイクはできずに、もとの順番にもどったそうです。

 しかし相手の怒りは収まらず、次の赤信号でクルマを下りてこちらへ怒鳴りこんできました。投稿者は気にせず、青信号になるとクルマを発進させ、置き去りにしたとのこと。

 投稿者いわく、「そいつが最初の赤信号の時に右車線で待ち、青と同時にダッシュかけたら素直に入れてあげましたよ。急いでるんだなって」とのこと。しかし、もともと真後ろにいたのに、突然車線変更したことが許せなかったといいます。

「明らかに自分が悪いのに怒鳴り込んできて、非常に腹が立ちます。僕はまったく悪くないですよね?」と質問しています。

■ユーザー達の反応は…

 多数寄せられた回答のなかには「あなたが悪い。そういう人には関わらないのが一番なのに、わざわざ喧嘩を売る?」「そんな馬鹿相手にするだけ時間の無駄ですよ。絡んで来る馬鹿は相手にしない」「結論から言うと、絡んでくるヤツにロクな野郎はいません。変に相手対抗意識を持たないで素直に進路を譲りましょう」といった声が。

画像はイメージ

 相手の行為が腹立たしくとも、それに対して対抗意識や報復行動に出てはいけないと諫める内容です。

 なかには「正しい正しくないではなく、揉めると後が面倒くさいだけです」というコメントも。その場の闘いに辛勝して得られるものよりも、そのトラブルを泥沼化して失うもののほうが多いというわけです。

 ほかにもアドバイスとして、「それで抜こうとしていたクルマがあなたのクルマに突っ込んできても、100%相手が悪いとはならず、結局、修理代はお互い様って形になるだけ。自分からそういう接触事故になるように仕向けているだけ」として、以下のように指摘しています。

「自分は悪く無いと思っても、警察や保険屋はそう判断しませんので」

 ※ ※ ※

 実際、道路交通法上では、どのような問題があるのでしょうか。

 まず、交差点で車線変更をすることは、道路交通法第30条で、「交差点、および手前の側端から前に30m以内の部分では、他の車両を追い越すため、進路を変更し、または前車の側方を通過してはならない」とされ、禁止されています。

 違反すると「進路変更禁止違反」として、違反点数1点、および普通車では反則金6000円が課される可能性があります。

 次に、追い越されそうなのを妨害すべく、加速する行為はどうでしょうか。道路交通法第27条では「他の車両に追いつかれた車両の義務」について、「最高速度が高い車両に追いつかれたときは、その追いついた車両が当該車両の追越しを終わるまで速度を増してはならない」と定められています。

 違反すると「追いつかれた車両の義務違反」として、違反点数1点、および普通車では反則金6000円が課される可能性があります。

 投稿者は「右車線から追い越してくるとは思わなかったと言えばいい」というような返答をしていますが、現場検証ですぐにバレること。警察相手に小細工をすれば、心証が悪くなるのは確実でしょう。

 このように、どちらにも一定の非がある可能性があるため、「悪いのはこっちです!」と「白黒をつける」ことは難しいです。人間は白黒ハッキリさせないと落ち着かずにパニックになりがちですが、実際の事故の現場では、保険支払いなどのために「互いの責任の配分」を行うこととなります。事故状況によって、その裁定はさまざまです。

※ ※ ※

 結局は、相手がけしからん行動に出たとして、自分が「正義の鉄槌を下してやるモード」に切り替わると、途端に「自分がどんな行動に出ても許される」という思考回路になってしまうのが、人間なのです。

 その「正義の鉄槌を下してやるモード」こそが、あおり運転を招く最大の心理状態と言えるでしょう。「自分は正義、相手は悪、自分は何をやっても正しい」と考えるとき、人間の奥底に潜んでいる残虐性が表に出てくるわけです。

 そんな残虐性は、公道上で発揮されても、他人が迷惑なだけです。他人に悪影響を及ぼさない別の方法で、健全に発散させましょう。

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