中央道の上り線(都心方面)の渋滞ポイントである「三鷹バス停」付近で、拡幅工事が進行中です。一体どうなるのでしょうか。
■中央道の「悪名高い」渋滞箇所
中央道の首都圏区間では、あちこちで深刻な渋滞問題があります。渋滞解消のため、各地で対策工事が進められています。
そのなかで、中央道の上り線(都心方面)の渋滞ポイントである「三鷹バス停」付近でも、拡幅工事が進行中です。一体どうなるのでしょうか。
中央道の三鷹バス停といえば、八王子ICと並んで「大渋滞ポイント」に肩を並べる存在です。
もともと、調布IC~深大寺バス停~三鷹バス停で延々と渋滞していました。渋滞する原因は道路の緩やかな「ダウン・アップ」です。
クルマが緩やかな上り坂にさしかかると、ドライバーは上っていることに気づかず、「知らぬ間に少しずつスピードが落ちていく」状況になります。そして後ろからどんどん交通が詰まっていき、渋滞を引き起こすわけです。この道路構造を「サグ」といいます。
さて、この調布・三鷹サグ渋滞へ対応するため、2015年12月に調布から先の約3kmを「3車線拡幅」しました。
ところが今度は、その先の2車線に減るところが新たな渋滞ポイントになったのです。それが三鷹バス停付近で、やっぱりこちらも3車線拡幅する方針が決定しました。2020年のことです。
今回の拡幅は、工事を最小限に抑えるため、料金所の周辺は盛土部の車線配置変更で付加車線のスペースを捻出し、高架部分では構造物を少し北側へ拡幅する程度となっています。
さて、事業化から4年が経過し、現在の進捗はどうなっているのでしょうか。
2024年11月22日に開催された「中央道渋滞ボトルネック検討ワーキンググループ」の第12回会議によると、概略設計が2022年9月に完了し、ついに2024年7月に工事発注(と橋梁詳細設計)にこぎ着けたとしています。
ではあとは完成へまっしぐらかというと、丁度この付近で、2つの工事が行われています。中央道のリニューアル工事と、外環道の「中央JCT(仮)」設置工事です。
外環道は三鷹で中央道と接続し、JCT併設で「東八道路IC(仮)」も設置予定。複雑怪奇なランプが建設される計画で、現地では大深度地下から地上へ出るためのランプシールドトンネルの掘削工事も進行中です。
このため、三鷹バス停付近の拡幅工事も「隣接事業と施工調整中」としています。