混雑が激しい首都高羽田線で、機能をパワーアップする更新工事が始まろうとしています。一体どうなるのでしょうか。
■首都高羽田線「5車線化」へ!?
首都高1号羽田線は、湾岸線の西側に並行して抜けていく路線で、平和島や羽田を経て、大師JCTで東京湾アクアライン方面へ接続します。
そんな羽田線ですが、機能をパワーアップする更新工事が始まろうとしています。東京都は2024年11月25日、都市計画変更の素案を公表しました。
今回進められているのは、大森から海老取川を越えて羽田空港区域へ入るところにある「羽田トンネル」です。
羽田トンネルは地下を「2車線+2車線」で走りますが、1日あたり9万2000台というものすごい交通集中があり、混雑が課題となっていました。
そこに、トンネル施設の老朽化が訪れ、抜本的なリニューアルに迫られることになりました。
トンネルを工事しているあいだは、通行止めをせざるを得ませんが、大交通を止めてしまうと甚大な影響があります。しかし都合のいいことに、羽田トンネルには「羽田トンネルバイパス路」という「高架橋」が並行して存在しているのです。
このバイパス路には「羽田可動橋」があり、船の通行にあわせて橋桁をぐるっと回転可能な、ダイナミックな構造をしています。しかし現在は運用停止中でした。これを工事中の代替路に使うこととなったのです。
そこで、「せっかく代替路に使うのなら、これを本番の道路にしてしまおう」という方針が決定しました。2024年1月のことです。
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羽田トンネルのリニューアル後の構造は、以下のように上下線が分離され、車線増加することになります。
・上り線は高架橋。3車線に拡幅
・下り線は地下トンネルのまま。旧上り線の空間は、空港西出口のランプに活用
完成すれば上り線は容量アップによって混雑緩和が期待されます。
気になる進捗ですが、今回の都市計画素案の公表で、事業化に向けて一歩前進したことになります。現時点で完成予定年度はまだ発表されていません。