ホンダが国外で展開する高級ブランド「アキュラ」は「ロサンゼルス・オートショー」にブースを出展。本イベントで展示されたのが、新型「インテグラ タイプS HRC プロトタイプ」です。どのようなクルマなのでしょうか。
■「インテグラ タイプS HRC プロトタイプ」とは
ホンダが国外で展開している高級ブランド「アキュラ」。そのアキュラが「ロサンゼルス・オートショー」で新型「インテグラ タイプS HRC プロトタイプ」を展示しました。
LAオートショーは、1907年に米国のロサンゼルスで行われた歴史あるモーターイベント。現在では100年以上の歴史を持ちます。
そして、インテグラはかつて日本でも販売されていたモデル。クーペを中心とするそのスポーティなスタイルなどによって、90年代には大きな人気を得ていました。その後、2006年に日本市場から姿を消しました。
しかし、北米市場では2022年モデルとしてアキュラブランドからその名前が復活。日本における「シビック」とプラットフォームを共有しているほか、インテグラ史上最もパワフルという最高出力320馬力・最大トルク422Nmを発揮する2リッター直列4気筒ターボエンジン×6速MTのパワートレインを有する「タイプS」も設定されています。
今回のインテグラ タイプS HRC プロトタイプは、そのタイプSをベースに、ホンダのレーシング部門「ホンダ レーシング コーポレーション(HRC)」の技術と専門知識を投入しています。
ボディカラーは「NSX」にも使われる「インディイエローパール」。エクステリアには、タイプSの物をさらに凄みを増したエアロパーツを追加。こちらは「インテグラ タイプS TCXレースカー」の空力開発で得た経験を投入しており、ダウンフォースがさらに増加しています。また、外観もよりアグレッシブなものになりました。
さらにボンネット、リアドアパネル、レカロ製バケットシートなどを軽量なカーボンに置き換えられており、エアコンシステムの除去も含めて通常モデルと比較し90kgほど軽くなりました。
インテリアで大きく変わったのが後部座席。こちらは撤去されたことで、4本のタイヤホイールセットを積載が可能に。サーキットへ行く時に、重宝しそうです。
パワートレインを見ると、大型インタークーラーやツインオイルクーラー、専用排気システムなどで再チェーンを実施。また、足回りはHRCの技術からフィードバックされたコイルスプリングや調整式のリアアンチロールバーを装備。前後のキャンバーは調整式となっていて、車高もノーマルから15mm下がっています。
ブレーキは1.4インチ大径化された15インチの2ピースフロントローターにブレンボ製6ポッドアルミキャリパーを装着しています。