トヨタのカナダ法人は3列シートSUVの新「ハイランダー」2025年モデルを発表しました。どのようなモデルなのでしょうか。
■「ランクル」より大きい3列シートSUV カナダでも改良に
2024年11月19日(現地時間)、トヨタのカナダ法人は7・8人乗りラージサイズSUV「ハイランダー」の2025年モデルを発売しました。
ハイランダーは、北米および中国を中心に販売されている海外市場専売モデルです。
2000年に登場した初代ハイランダーは、日本市場で「クルーガー」の車名で販売されていましたが、2代目からは海外市場専売モデルとなりました。
中国市場でも展開され、2013年12月にフルモデルチェンジした3代目から現地では「クラウン クルーガー」の車名で販売されるようになりました。
そして現行モデルは2019年11月にフルモデルチェンジした4代目となります。
4代目ハイランダーの外観は、フロントマスクが「RAV4」とも共通性を感じさせるもので、リアは「カローラ ツーリング」や「カローラ クロス」に似たデザインをしています。
ボディサイズは、全長4915mm×全幅1931mm×全高1730mm、ホイールベースは2850mm。
実際の大きさとしては「ランドクルーザー 300」に近いものですが、プラットフォームは「ハリアー」「カムリ」RAV4などに使用されるTNGA GA-Kを採用しています。
パワートレインは、最高出力265馬力・最大トルク309lbf(419N・m)を発生する4気筒2.4リッターターボ+8速ATと、システム総合243馬力を発生する4気筒2.5リッターと2つの電気モーターを組み合わせるハイブリッド+電気式無段変速機の2種類。
駆動方式は全車4WD(ハイブリッドモデルは後輪がモーター駆動)となっています。
国土の大半が寒冷地帯で、過酷な道路状況も多いカナダの道路事情において、ハイランダーは日常生活や通勤から週末の旅行まで広く対応するSUVとして、高い信頼を獲得しています。
トヨタカナダ法人の副社長シリル・ディミトリス氏は「ハイランダーは、SUVの多用途性と高級乗用車の洗練性と上品さという2つの世界の最高のものを兼ね備えています」とコメント。
また「2025年に向けて、当社はハイランダーを5つのハイブリッドモデルと4つのガソリンモデルで提供します。それぞれが、カナダの人々が充実した生活の恩恵を享受できるよう、人気の機能とアメニティの組み合わせを表しています」と続けています。
ハイランダー2025年モデルでは、グレード構成が変更され、計9グレードとなっています。
全車にApple CarPlay・Android AUTOに対応する「トヨタマルチメディア」が標準装備化されました。なお、エクステリア・インテリアともにデザイン変更はありません。
カナダではクルマのけん引能力が重要視されており、2.4リッターターボモデルでは5000ポンド(2268kg)、ハイブリッドモデルでは3500ポンド(1588kg)のけん引重量となっています。
また、2.4リッターターボモデルには、けん引するトレーラーが大きく左右に振れるスネーキング現象や不要な揺れを抑制する「トレーラー スウェイ コントール」を採用。
中・上級グレードには、ドライブモードセレクトとドライブラインディスコネクトを装備した、よりパフォーマンスに優れる「ダイナミック トルク ベクタリング AWD システム」を搭載しています。
価格は5万210カナダドル(約552万円)から6万661万カナダドル(約667万円)となっています。