2025年1月には、毎年恒例のカスタムカーイベント「東京オートサロン」が開催されます。過去にはさまざまなモデルが登場し会場を盛り上げましたが、この記事ではスズキが2023年に出展した軽ワンボックス「エブリイ」に搭載した純正「2段ベッド」について紹介します。
■ミニマムな軽ワンボックスカーの車内に「大人4人」が寝られる!?
2025年1月10日から12日までの3日間、世界最大級のカスタムカーイベント「東京オートサロン2025」が開催されます。今回で43回目となりますが、過去にもさまざまなカスタムモデルが登場し話題を集めました。
そんな過去の出展車両のなかから、2023年の東京オートサロンに参考出品されたスズキの軽ワンボックスバン「エブリイ」純正の“スゴイ”「2段ベッド」について紹介します。
コロナ禍に巻き起こったキャンプブームにあわせ、車中泊もまた注目を集めました。
その後ブームも落ち着いたとささやかれていますが、オートキャンプや車中泊は今も根強い人気が続いています。
2023年1月に開催された東京オートサロン2023でスズキは、キャンプブームに後押しされるような格好で、同社の軽ワゴン「エブリイワゴン」と軽バン「エブリイ」(ハイルーフ仕様)向けに、「4人が横になって足を伸ばせる」と銘打った「2段ベッドキット」を純正オプションとして披露しました。
ベッドキットは、3つの純正アクセサリーから構成されます。
まずメインの「ベッドキット」(17万8200円/消費税込み、以下同)は、最大荷重160kgで、大柄な人でなければ十分に耐えられるベッドキットです。
素材は天板がアルミ、脚がスチールで重量は約30kg。天板はスノコ状になっています。
サイズは長さ約1690mm×幅1120mm×高さ640mmで前後2分割になっており、ベッドキットの下の大人2人が寝られるスペースが確保できています。
さらに使わないときは折りたたんで、後席に人が乗れる状態でラゲッジスペースに収納可能。収納時はフラットになるので、さらに荷物をその上に積むことができます。
そのベッドキットにシンデレラフィットするのがベッドマット(1万2100円)。4層ポリエステル素材で10mm厚のベッドマットで、色はブラックのみの設定です。
そしてベッド上段へ乗り込むためのアイテムが乗降ボード(1万2100円)です。
助手席のシートバックを前に完全に倒し込んだ上に置いて使用します。
サイズは、長さ約700mm×幅500mm×厚さ50mm。厚さ10mmのポリエチレンボードに40mm厚のウレタン発泡材を組み合わせています。
これら3点のセット価格は20万2400円です。
■乗り降りにはコツが必要!? でもこの囲まれ感が心地イイ!
ベッドキットを組むときは、後席はすべてフロアに格納し、前席のシートスライドは最前へ、シートバックは前へ倒すことになります。
クルマに乗り降りするときは上段は助手席側から、下段は後席スライドドアからとなります。高さがあるので、乗降時にはちょっとしたコツが必要そうです。
ベッド上段のスペースは高さ550mm、下段で610mmが確保されています。
寝るには十分な高さですが、不意に起き上がると天井に頭をぶつけてしまうので注意が必要です。
ベッド下段用の「リラックスクッション」は別売りでラインナップしています。価格は2万5850円で、未使用時はロール状に巻いてコンパクトに収納できるようになっています。
スズキは、快適な車中泊ができるよう、このほかにもさまざまなオプションを用意しています。
まず快適な車中泊に欠かせないのは「目隠し」です。
夜間に車内を明るくしていると、プライバシーガラスになっていても車内は外から丸見えです。
また夏場などは早朝から太陽の日差しが強烈に車内に差し込んできます。
スズキは、ウインドウに密着させるタイプの「フロントプライバシーシェード」(2万4200円)、「リアプライバシーシェード(2万7500円)」などをラインナップしています。
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車中泊をするためには、キャンピングカーがないとダメだと思っている人もいるかもしれません。
もちろん、最初からそうした本格的な装備を搭載したクルマがあれば最高でしょう。
しかし身近に軽ワンボックスバンがあるのなら、まずはこのような純正2段ベッドキットを使って、車中泊旅の楽しさを手軽に味わってみてはいかがでしょうか。