ENEOSが「SEMAショー2024」で公開した「デビルZ」について、SNSなどではさまざまなコメントが寄せられています。
■米SEMAの「悪魔のZ」に大注目!
日本最大のカスタムカーショーといえば「東京オートサロン」です。次回は2025年1月開催予定で、すでに期待が高まっています。いっぽう、米国ラスベガスで開催の「SEMA SHOW」は世界的な盛り上がりを見せる「世界最大のカスタムカーショー」です。
前回は2024年11月5日から4日間開催されましたが、そこでは「ダットサン 240Z(日本名:フェアレディZ)」をベースとした「デビルZ(悪魔のZ)」が公開されていました。これについてSNSなどではさまざまなコメントが寄せられています。
フェアレディZは日産が1969年から販売している2ドアのスポーツカー。2ドアオープンスポーツ「ダットサン フェアレディ」の後継にあたり、現在も国産スポーツカーを代表する名モデルとしてラインナップされています。
このうち初代のS30型は、フェアレディZの特徴となる美しいファストバックスタイルや直列6気筒の高性能エンジンを採用。後輪駆動で優れたハンドリング性能を確保し、北米を中心に人気を獲得します。
北米では、日本仕様の2リッターエンジンの排気量をアップさせて、ダットサン 240Zとして販売されました。
そんなダットサン 240Zをベースに、ENEOSは人気の自動車漫画シリーズ「湾岸ミッドナイト」に登場する“悪魔のZ”をモチーフにしたデビルZを製作。SEMAショー2024の場で披露しました。
“悪魔のZ”とは、主人公である朝倉アキオが手にするフェアレディZで、ミッドナイトブルーのカラーに塗装された改造車。
これまでこの個体を所有してきたオーナーたちは事故ですでに他界していたり、あるいは怪我に見舞われたことから「悪魔」として恐れられています。
そんな「伝説のモデル」ともいえる“悪魔のZ”をもとに、「デビルZ」はオーナーのジョン・ラウ氏とデザイナーのジョン・シバル氏がコラボして製作しました。ベース車の年式は1971年式です。
エクステリアはフロントにSkillard製大型スプリッター、リアに大型ディフューザーを装着。全幅を拡大させる大型ワイドフェンダーも組み込まれ、旧車らしい線の細い雰囲気から、レーシングマシンのような凄みを生み出しています。
ワイドフェンダー化により前後ホイールも非常に太いものへと変更。フロントは17インチ×11.5J、リア18インチ×13Jの「ワーク マイスターM1」をインストール。これにトーヨー「プロクセスR888R」を組み合わせ、ハイグリップ仕様になっています。
そしてパワートレインも同様、大幅にモディファイされました。
搭載エンジンはL24型ではなく、のちに搭載されることになったボアアップバージョンの2.8リッター「L28」に換装。これに87mmの鍛造ピストン、コネクティングロッドを組み、ポート研磨や加工を施した「P90」ヘッドを装着。
さらに3リッターへとボアアップし、かつギャレット製「G35-900」ターボチャージャーを搭載しました。給排気系も手が入り、ハルテック「2500」による電子制御インジェクション化なども果たして、飛躍的にパフォーマンスが高まっています。なお、最高出力などは公表されていません。
駆動系は日産の6速マニュアル×フォード製デフに換装し、高出力に耐えうるものとしています。
このほか、340mm径ローターのハイパフォーマンスブレーキやApexエンジニアードのサスペンション、NOS(ナイトロオキサイドシステム/ニトロ)の搭載、フレームおよびボディの強化なども実施し、体幹の強化も図りました。
また、来場者が楽しめるような“イースターエッグ”も施され、悪魔からインスピレーションをうけたフォークエンブレムや「悪魔のZ(Devil Z)」のオイルキャップなどを装着。遊び心も取り入れられています。
この悪魔のZについて、SNSなどを中心に大いに話題になり、特に湾岸ミッドナイトの原作ファンからも多数の反響が寄せられ「エネオスのデビルZかっこいい!」「いいなあ、これ欲しい」など、人気がうかがえるコメントが見られました。
また、今回のカスタムについても「違うといえば違うけど、リスペクトされてるのがよく分かるカスタム」「このへんにもっと力入れてほしい」などリクエストの声も多いようです。
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今年のSEMAショーはすでに終了しましたが、日本最大のカスタムカーショー 東京オートサロンは次回が2025年1月10日から開催され、目前に迫っています。
日本独自のカスタムカーについても、期待が膨らむばかりです。