ホンダは日本で「フィット」を販売していますが、海外ではもっと小さくて安いコンパクトカーを展開しています。一体どのようなクルマなのでしょうか。
■フィットより小さいホンダのコンパクトカーがあった!
ホンダはコンパクトカー市場でも長い歴史を持ち、日本国内では「フィット」がその代表的なモデルとして知られています。
しかし海外市場では、日本未発売のモデルも展開されており、なかでも注目すべきは「ブリオ」という小柄で手頃な価格のコンパクトカーです。
ブリオは5ドアハッチバックタイプの車両で、2011年に初代モデルが登場して以来、インドネシア、タイ、フィリピンなどアジア市場を中心に高い人気を誇っています。
特にインドネシアでは、優れたコストパフォーマンスと扱いやすさから幅広い支持を集め、累計販売台数は50万台を突破。
2020年と2022年には同国での年間販売台数トップを記録するなど、まさに“国民車”としての地位を確立しています。
現行のブリオは2018年に登場した2代目モデルで、2023年5月にはマイナーチェンジを実施。
この変更により、デザインや装備が一新され、さらに魅力的なモデルへと進化しました。
ボディサイズは全長3795mm-3810mm×1680mm×1485mmと、フィット(全長3995mm-4095mm×全幅1695mm-1725mm×全高1540mm-1570mm)よりもコンパクト。
このサイズ感が都市部での取り回しの良さや、狭い道路での運転のしやすさに貢献しています。
エクステリアは、スポーティかつ洗練された印象を与えるものとなっており、先代フィット(3代目)にも通ずるフェイスデザインが特徴です。
そこにLEDヘッドライトやフォグランプが装備されています。
また、ボディカラーは全7色の展開となっています。
インテリアもエクステリアと同様にスポーティなデザインで、円形のアナログメーターに物理ボタンを残したエアコン操作スイッチなど、シンプルにまとめられています。
そこに、ワンプッシュイグニッションやアンビエントライトなどの機能が装備され、車内の快適性と使い勝手の向上が図られています。
パワートレインには、1.2リッター直列4気筒ガソリンエンジン「i-VTEC」が搭載され、最大出力90馬力、最大トルク110Nmを発揮します。
トランスミッションは5速MTまたはCVTから選べ、駆動方式はFFが採用されています。
グレードは3種類が用意されており、エントリーモデルの「サティアS」から上位モデルの「RS」まで、幅広いニーズに対応。
特にRSでは、RSエンブレム付きのダーククロームフロントグリルや、同じくダーククロームの15インチホイール、7インチのナビゲーションシステムなど、内外装ともに専用パーツを多数装備しています。
そんなブリオの販売価格に関して、一例としてインドネシアでは1億6790万ルピア(約161万4000円)から2億5310万ルピア(約243万4000円)と、手頃な価格帯も大きな魅力の1つです。