国産車で現在、新車価格がもっとも安いダイハツ「ミライース」。一体どのようなモデルなのでしょうか。
■ギリ100万円切り! 一番安い「国産乗用車」
先進安全機能の標準化や電動化など、クルマ自体の高機能・多機能化に加え、原材料費の高騰が続き、新車価格が高止まりしています。
軽自動車であっても200万円を超えるものが少なくないなか、乗用車として最安となる「100万円切り」のエントリーカーが存在します。それが、ダイハツのエントリー軽乗用車「ミライース」です。
ミライースは2011年9月に登場しました。
ダイハツの主力モデルであるエントリー軽乗用車「ミラ」から派生し、徹底した低燃費・低価格・省資源のクルマづくりのコンセプト「e:Sテクノロジー」を採用。
ガソリン車トップ(当時)の低燃費と手軽な価格を実現しています。
現行型は2017年5月に発売された2代目です。
新たなクルマづくり構造「DNGA」を採用したことで、さらなる燃費向上や低価格化を図ったほか、先進運転機能「スマートアシストIII」を設定するなど、安全性能も向上させています。
ボディサイズは全長3395mm×全幅1475mm×全高1500-1510mm、ホイールベース2455mmです。
エクステリアはとことんシンプルさを追求。しかし、エントリーモデルでありながら、立体的なバンパー造形やキャラクターラインなどを配し、上質感や安定感を演出。
インテリアも水平・黒基調でシンプルにまとめ、運転しやすい、さっぱりとした雰囲気としました。
パワーユニットは、49馬力・57Nmを発揮する660ccの3気筒DOHC自然吸気エンジンで、全車CVTを搭載。
徹底したムダの削減や軽量化などにより、燃費性能は現在も乗用車トップレベルの35.2km/L(JC08モード)をマーク。駆動方式はFFと4WDを用意しています。
ラインナップは4タイプ。
非常にシンプルなベースモデル「B」、カラーバリエーションを増やし、ホイールキャップやリアパワーウインドウを備えた「L」、電動格納ドアミラーやLEDヘッドライトを標準装備する「X」、そしてオートエアコンやアルミホイール、スマートキーを備える最上級モデル「G」を用意します。
2024年10月には改良が実施され、衝突被害軽減ブレーキや車線逸脱警報、誤発進抑制機能などをパッケージ化した先進運転支援システム「スマートアシストIII」、前後コーナーセンサーを全車に標準装備化。基本安全性能の向上を図っています。
ミライースの価格(消費税込)は99万2200円から144万6500円です。
なお、改良ではベーシックグレード「B」に設定されていたスマートアシストIII非搭載車の設定が消滅。国産新車唯一の80万円台のグレードとなっていましたが、残念ながら消えてしまいました。
しかし、普段の通勤や買い物などの街乗りでは、Bグレードでも必要十分な装備を持っていることから、近年の新型車が非常に高額なのを鑑みると、非常に買い得なモデルと言えるでしょう。