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わずか4点で「免許取り消し」に!? 恐怖の「下がってくる処分ハードル」どう回避する!? 免停まみれの「違反常習者」が「絶対にやってはいけないこと」とは

くるまのニュース 2024年12月22日 12時10分

重大な交通違反・事故とならなくても、意外な理由で「免許取消」になるケースがあります。どのような場合なのでしょうか。

■「免許取り消し」あっという間に起きる場合も!?

 交通違反で取り締まられた場合、重大なものであれば一発で行政処分や刑事罰が課されてしまいますが、軽微なものであれば、「反則金」や「違反点数の付加」という簡易的な取り扱いで済まされます。
 
 しかし、違反点数が一定数以上溜まると、いよいよ「免許停止」果ては「免許取消」という事態になってしまいます。
 
「免停・免取など、よほど違反をしまくらないと起きない」と考えてしまうかもしれませんが、実は意外と、あっさり発生してしまう場合があり、注意が必要です。一体どういうことなのでしょうか。

 そもそも免許取消は、各都道府県の公安委員会による「行政処分」です。数ある行政処分の中でも重い部類になります。

 免許取消になると、文字どおり、運転免許を取り上げられてしまいます。自動車を再び運転したければ、また教習所や試験場で「検査合格証明書」を取得し、本免許試験を受けないといけません。すぐ再取得はできず「欠格期間」がありますし、「取消処分者講習」の受講も必須となってきます。

 免許取消といえば、飲酒運転や人身事故など重大な違反による、いわゆる「一発免取」などと呼ばれるものを想像する方が多いことでしょう。

 点数制度では、免停処分歴がない人で「15点」以上の違反をした場合、免許取消になります。

 まず「一発で免許取消」となる「15点以上の違反」は、死亡事故、救護措置義務違反(ひき逃げ)および酒酔い運転、酒気帯び運転(0.25mg以上)、過労運転、共同違反行為などとなります。

 もちろん、細かい点数を積み重ねて、累積で15点以上になったときも免許取消になります。

 累積という言葉から「まあまだ大丈夫だろう」と思っているかもしれませんが、例えば、累積違反点数がたった3点の状態でも、50km/h以上の速度違反をすれば、いきなり12点が追加。免停を飛び越えてあっという間に「免許取消」です。

 繰り返しますが、ここまでは、あくまで「免停前歴0回」の人についてのお話です。

 免停前歴が多ければ多いほど、「免許取消になってしまう累積点数」はどんどん少なくなっていきます。具体的には以下のとおり。

・処分歴0回:15点
・処分歴1回:10点
・処分歴2回:5点
・処分歴3回以上:4点

■地獄の「下がってくる処分ハードル」を避けるのに「もっとも大切」なことは!?

 かつて筆者(佐藤 亨)が免許更新時の講習を受けているとき(あってはならぬ交通違反を筆者が犯したためなのですが)、教員が「一度、免許停止になると、それ以降”免停の沼”にハマってしまい、免許取消になるケースがまあまあ多いので特に注意を」という話をしていました。

画像はイメージ

 例えば、前歴0回の人が一時不停止、イエローカット(通行区分違反)、20~25km/hの速度違反など、2点の軽微な違反(道交法では、違反点数1ないし2点は軽微な違反としています)を3回繰り返すと、累積6点となり30日の免許停止処分となります。

 前歴1回の人は、累積4点以上で免停となり、軽微な違反2回で即60日免停となってしまいます。また、累積10点以上で免許取消になってしまいます。

 前歴2回となると累積2点で免停、累積5点で免許取消となります。軽微な違反たった1回でも即90日免停となり得ます。オービスを光らせるようなスピード違反をすれば、そこで免許取消になってしまいます。

 前歴3回以上になると、前歴2回と変わらず累積2点で免停(前歴3回は120日免停、前歴4回以上は150日免停)となり、累積4点で免許取消になります。

 そうなると「一時不停止」と「時速20km以上25km未満の速度違反」の違反をやらかしただけで、累計4点。あっという間に免許取消になってしまいます。

 もっとも、「あっという間」と言いましたが、善良な一般ドライバーはこのような違反を一度たりともしないのが当たり前だということに留意が必要です。

「免停の沼」にハマるかどうかのターニングポイントは「最初の免停後の1年間」です。この期間、無事故無違反で過ごせるかどうかが重要です。

 累積違反点数も免停前歴も、3年を超えた昔のものから消えていきます。しかし1年間無事故無違反であれば、累積違反点数は「一気に0点リセット」され、免停前歴も「一気に0件リセット」されるのです。

 免停前歴は厳密に言えば、講習や手続き上の前歴は3年間残ります。しかし「再免停や免許取り消しへのハードルが下がる」という緊急事態は、1年間無事故無違反によるリセットで、とりあえず避けられることとなります。

 しかしそれができず、最初の免停後1年以内に、うっかり2点の違反をしてしまったら、次の違反で2回目の免停へのリーチがかかります。とにかく絶対に2回目の免停にならないよう安全運転に徹しなければなりません。

「意外にこんなことで免許取消になるケース」とは、一度免停になった3年以内の1年の間に軽微な違反を2回→2回目の免停→その後3年以内の1年の間に軽微な違反2回→免許取消という場合でした。

 冒頭で申し上げたとおり、交通違反・事故は絶対にないように法令遵守・安全運転をするべきですが、「うっかり」違反をしてしまったら、その後1年間は慎重に慎重を重ねて累積違反を積み上げないようにすることが肝心です。どうぞ安全運転で!

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