日本では定番ジャンルとなっているミニバン。厳密な定義はないものの、多くの場合は多人数乗車(最大8名が大半)に対応する3列シートを備えて、後席がスライドドアを採用しています。そのなかで最も手に入りやすい価格設定なのがトヨタ「シエンタ」はどのようなユーザーが検討しているのでしょうか。
■ミニバンで最も安いのはトヨタ「シエンタ」 どんなユーザーが買う?
日本市場には様々なミニバンが存在します。
そのなかで最も手に入りやすい価格設定なのがトヨタ「シエンタ」です。
実際にどのようなユーザーが検討しているのでしょうか。
日本では定番ジャンルとなっているミニバン。
厳密な定義はないものの、多くの場合は多人数乗車(最大8名が大半)に対応する3列シートを備えて、後席がスライドドアを採用しています。
一方でボディサイズは、大きく「コンパクト」「ミドル」「ラージ」に分けることが可能で、乗用車と商用車ベースのワゴンと分けることも出来ます。
2024年12月時点の日本メーカー別では、以下の通りのラインナップです。
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●トヨタ
<コンパクト>
シエンタ
<ミドル>
ノア
ヴォクシー
<ラージ>
アルファード
ヴェルファイア
<商用車ベース>
ハイエースワゴン
●ホンダ
<コンパクト>
フリード
<ミドル>
ステップワゴン
<ラージ>
オデッセイ
●日産
<ミドル>
セレナ
<ラージ>
エルグランド
<商用車ベース>
キャラバンワゴン
NV200バネットワゴン
●三菱
<ラージ>
デリカD:5
●スズキ
<ミドル>
ランディ
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これらのラインナップのなかで、唯一200万円を切る価格設定をしているのがシエンタです。
なかでも「X」グレードの「5人乗り/1.5Lガソリン/CVT/2WD」という仕様は199万5200円という価格となっています。
また多人数乗車という点では、「7人乗り/1.5Lガソリン/CVT/2WD」が203万5200円で、そちらにせよ200万円前後で手に入るモデルです。
もちろんエントリーグレードとして、色々な部分で装備が簡素化されています。
機能面では、上のグレードではファブリックとなるインパネやドアアームレストがプラスチックに。エアコンはアナログなダイヤル式となります。
スライドドアも電動は助手席側のみで運転席側は手動となるなど、一昔前のミニバンらしい装備に。
安全面では上のグレードには「ブラインドスポットモニター」や「パーキングサポートブレーキ(前後方静止物/後方接近車両)」、「ドライブレコーダー(前方)」、「パノラミックビューモニター」が備わりますが、Xグレードは「パーキングサポートブレーキ(前後方静止物)」となっています。
そんなシエンタのXグレードですが、直近では2024年5月20日に一部改良が行われています。
主には新たなボディカラーが追加され、人気メーカーオプションを一部標準化。さらにはデジタルキーと外部給電アタッチメントを新たにメーカーオプションとして設定しました。
こうした変化があるなかで、シエンタのエントリーグレード「X」はどのようなユーザーが興味を示しているのでしょうか。
首都圏のトヨタ販売店は次のように話しています。
「シエンタは比較的若いファミリー層に支持されている印象です。
そのなかでXグレードを検討されるお客様の特徴は『とにかく人がたくさん乗れて安価に抑えられる』という条件を持たれていることです。
またひとつ上の『Gグレード』とは約30万円の差がありますが、Gグレードの標準装備内容でいらないもの、自分で追加したいものなどがある場合はXグレードを選んでカスタマイズされるお客様もおります」
また関西圏のトヨタ販売店は次のように話しています。
「シエンタはコンパクトで扱いやすく、価格帯も手が届きやすいのが特徴です。
そのため運転に不慣れな人が家族にいても安心なクルマです。同時に価格帯も200万円からあるので、最初のファミリーカーとしては検討しやすいので、そういった需要に対応しています」
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なおシエンタのライバルとしては、ホンダ「フリード」があり、仕様やグレードなどは似ている部分もありますが、フリードはノーマルの「エア」とアクティブな「クロスター」という異なる外観デザインがあるなど、シエンタより個性の幅が広くなっています。
また標準装備される機能も違うため、フリードのエントリーグレード「FREED AIR」の「6人乗り/1.5Lガソリン/CVT/2WD」は250万8000円となっています。