クルマやバイクを運転しているとたびたびパトカーに遭遇しますが、特に悪いことをしていなくてもパトカーを見てドキッとする人は少なくありません。またパトカーが自分の車両の前方を走っている場合、追い越しても良いのか迷うというドライバーもいるでしょう。
■パトカーが「赤色灯のみ」のときと「赤色灯+サイレン」のときでは一体何が違う?
クルマを運転していると、たびたびパトカーが走っているのを見かけます。
パトカーを見てドキッとするドライバーも少なくありませんが、パトカーが自分の前方を走っていた場合、追い越しても良いのでしょうか。
クルマやバイクを運転しているとたびたびパトカーに遭遇しますが、特に悪いことをしていなくてもパトカーを見てドキッとする人は少なくありません。
またパトカーが自分の車両の前方を走っている場合、追い越しても良いのか迷うというドライバーもいるでしょう。
これに関してSNS上では「パトカーを追い越すのって緊張する」といった声や「バイパスにパトカーが走っていて、誰も追い越さないからちょっとした渋滞になっていた」などの目撃情報も寄せられており、多くのドライバーがパトカーの追い越しをためらってしまう状況がうかがえました。
では実際のところ、前方を走るパトカーを追い越しても良いのでしょうか。
結論から言うと、パトカーを追い越すこと自体は何の問題もありません。
ただし、追い越す際には交通違反をしないよう注意が必要です。
たとえばパトカーを追い越す際に制限速度以上のスピードを出すと、「最高速度違反」に当たります。
クルマの性能上、実際の速度とスピードメーターに表示される速度には時速10キロ前後の誤差が出る可能性があり、その事情を考慮してか時速15キロ未満の速度違反はほとんど検挙されないものの、まったくのゼロではないため気をつけましょう。
さらに高速道路でパトカーを追い越す際には、追い越した後すみやかに走行車線に戻ることが大切です。
なぜなら、追い越しが終わった後に理由もなく追い越し車線を走り続けると「通行帯違反」に該当するためです。
特に高速道路では、見た目で警察車両と判断できない覆面パトカーが走行しているケースも多く、一般車両と思って油断していたら交通違反で検挙されてしまったという事例もみられます。
なお覆面パトカーはトヨタ「クラウン」のようなセダンタイプの車両で、制服を着た警察官2人が乗車しているほか、その地域のナンバープレートを装着していることが一般的です。
ただ、覆面パトカーらしき車両を見ていきなりブレーキをかけたり減速したりする行為はとても危険なため、できるだけ控えましょう。
そのほかドライバーが追い越しをためらう場面として、パトカーの赤色灯が点灯しているときが挙げられます。
実は赤色灯のみを点灯させている場合は、基本的に犯罪や交通事故の抑止を目的とするパトロール活動中であり、この場合もパトカーを追い越してはいけないというルールはありません。
しかし、注意しておきたいのはパトカーが赤色灯を点灯し、なおかつサイレンを鳴らして走る「緊急走行」をしているケースです。
緊急走行時は重大な事件や人身事故などが発生し、急いで現場に向かっている場面であることから、パトカーの通行を妨げないことが重要です。
具体的には交差点やその付近で緊急自動車が近づいてきた場合、周囲の車両は交差点を避け、道路の左側に寄って一時停止する必要があります。
加えて、それ以外の場所で緊急自動車が接近してきたときは、車両は道路の左側に寄って道を譲らなければいけません。
ドライバーの中には、大音量で音楽やラジオを聞くなどして緊急自動車の接近に気付かない人も少なくないため、普段から車外の音が聞こえるような音量設定にしておきましょう。
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SNS上では「パトカーの後方が渋滞していたときに、警察官が『追い越してください』とアナウンスしていた」という声も聞かれました。
このようにパトカーの追い越しを極端におそれる必要はありませんが、追い越しの際は周囲の安全を確認し、交通違反や事故をしないように心がけましょう。