トヨタは高級ミニバン「アルファード/ヴェルファイア」を一部改良しました。新たに最廉価モデル「X」が追加されています。
■120万円も安い! お手頃な「8人乗りモデル」新設定!
トヨタは2024年12月20日、高級ミニバン「アルファード/ヴェルファイア」を一部改良しました。
新たに最廉価モデル「X」が追加されましたが、どのようなモデルなのでしょうか。
アルファードは2002年に登場後、押し出しの強いデザインや高級感のある内装を採用し、「高級ミニバン」ジャンルを開拓。
2008年に登場した兄弟車のヴェルファイアとともに、ミニバン市場をけん引する人気モデルとなっています。
現行型は2023年6月に登場。アルファードが4代目、ヴェルファイアが3代目です。
ボディサイズは先代のものを維持しつつ、「TNGA GA-K」プラットフォームの採用によるボディ剛性や走行性能など、基本性能を大幅にアップ。
内外装デザインも刷新し、先進運転支援「トヨタ セーフティ センス」の熟成も図られました。
またヴェルファイアはスポーティなモデルとして位置づけ、専用ブレースや独自チューニングのサスペンション装着、2.4リッターターボのハイパフォーマンスエンジンを搭載するなど、キャラクターが明確に分けられました。
今回の一部改良では、アルファード/ヴェルファイアともに2.5リッターPHEV(プラグインハイブリッド)タイプが追加されました。
さらに、唯一の8人乗り仕様となる「X」がアルファードに新規設定。
これにより、当初設定の7人乗り「Z」(ヴェルファイアは「Z Premier」)と最上級「エグゼクティブラウンジ」のみだったものから、大幅なラインナップ拡充を図っています。
Xは装備などを厳選した最廉価モデルで、内外装などが異なっています。パワートレインは2.5リッターハイブリッドのみです。
エクステリアでは、3眼のLEDヘッドライトを装備しますが、シーケンシャルターンランプ(流れるウインカー)やデイタイムランニングランプが備わらず、フォグランプやオートレベリング機能も省かれています。
フロントドアガラスはUV(紫外線)・IR(赤外線)カットと撥水機能が省かれ、ホイールもスパッタリング塗装が施されない、ベーシックなシルバーの17インチを装着しています。
ボディカラーのラインナップは「プラチナホワイトパールマイカ」と「ブラック」の2色のみです。
インテリアでは、インパネが合成皮革巻きではなく、「グラファイトメッシュ」パターンの専用品を装着。ドアトリムもグラファイトメッシュのパターンで、合成皮革巻きは省略されています。
ステアリングはヒーターや電動チルト・テレスコ機能を省略し、木目パネルも省かれ、シンプルな装備です。
シートも1列目・2列目がそれぞれ異なっています。3列目シートは5:5分割のスペースアップシートで他のグレードと共通です。
1列目は電動調整ではなくマニュアル調整式となり、表皮は全タイプ中唯一のファブリック素材を採用。ヒーターやベンチレーション機能はありません。
2列目シートでは、6:4分割の3人がけチップアップシートを装備します。
3列目を跳ね上げて座面をチップアップし、フロントにスライドさせれば、全グレード中でも最大のラゲッジ容量を確保でき、大きな荷物を積むときに非常に重宝します。
シートセンターにはカップホルダー付きアームレストが備わり、シート両サイドにも回転式のアームレストを備えています。
機能装備では、パワーバックドアや左右独立ムーンルーフなどが省かれ、エアコンは前席のみ左右独立で、リアは2・3列目と左右シートで共通温度・風量となる3ゾーン方式となっています。
ディスプレイオーディオも、上級グレードよりも小ぶりの9.8インチモニターを採用し、スピーカー数は8となりますが、Apple CarPlayやAndroid Autoが接続でき、フルセグTV視聴やT-Connectにも対応しています。
先進運転支援システムでは、プリクラッシュセーフティや全車速のレーダークルーズコントロール、運転の先読みアシスト「プロアクティブドライビングアシスト」などを含めたトヨタ セーフティ センスを標準装備。
また、ブラインドスポットモニターやパノラミックビューモニター、降車アシストなどの最新の安全装備も備わっており、最廉価モデルながらも上級グレードと遜色のない内容です。
ただし、緊急時操舵支援や、「アドバンストパーク」「アドバンストドライブ(渋滞時支援)」などのトヨタチームメイトはオプション設定もありません。
アルファードXの価格(消費税込)は2WD車が510万円、4WD車が532万円。
ミドルモデル「Z」のハイブリッドモデルと比較すると125万円安くなっており、非常に手頃な価格を実現しました。
また、3列目シートを跳ね上げた状態でも5人乗車を実現しており、ラゲッジスペースと乗車定員の両方を確保したい場合の有効な選択肢になります。
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一部改良モデルのアルファード/ヴェルファイアは、2025年1月7日に発売予定です。