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ホンダ「N-VAN e:」荷室に“コタツ”搭載!? 冬でもめちゃ暖かい「車中泊仕様」がスゴい! 電気を活用したアウトドアの提案とは?

くるまのニュース 2024年12月25日 8時25分

ホンダのEVタイプの軽商用バン「N-VAN e:」を活用した車中泊とはどのようなものなのでしょうか。ホンダの純正アクセサリーを手掛けるホンダアクセスのアイテムを使った2つの提案を紹介します。

■「N-VAN e:」で車中泊!

 ホンダ純正アクセサリーを企画・開発・製品化を行うホンダアクセスは、内外装をカスタムするさまざまなアイテムを手掛けています。
 
 純正アクセサリーを取り入れたアウトドアへの提案が冬のキャンプ場で行われたのですが、そこには度肝を抜くアイデアが溢れていました。

 前日には小雪がパラついたという那須高原のオートキャンプ場で撮影会が行われたのですが、冬のキャンプは焚き火をしながら暖を取るのが逆に楽しいものです。

ホンダの軽商用EV(電気自動車)バン「N-VAN e:」と純正アクセサリーを活用した冬の車中泊の提案として、年間300日を車中泊で過ごすというインフルエンサーruiさんがコーディネートした車両には、なんとコタツがセットされていました。

「今回のコラボのお話しをいただいた時にどうしようかと考えた時に、お正月も近いしコタツだなと考えて、N-VAN e:の荷室のタイヤハウスの内側に合うちょうどいいサイズのコタツを探して設置してみました」(ruiさん)

 ruiさん自身もガソリン車の「N-VAN」ユーザーであり、年間300日を車内で寝泊まりするという車中泊のベテランです。

 N-VANも車中泊も知り尽くしたruiさんは、「N-VANのアクセサリーに『ラゲッジマット TPOタイプ』というアイテムがあり、助手席からラゲッジ全体を覆うマットなのですが、これが思いのほかクッション性があり、床面はこのマット敷くだけで十分でした。その上にコタツの敷布団を敷くだけで座り心地も寝心地も良いです」と言います。

 コタツは車内寸法に収まる小型サイズのものを探し、“お値段以上”というキャッチフレーズでおなじみの「ニトリ」で見つけたのこと。

「コタツの横幅が80cmなのでN-VAN e:の車内にぴったり収まります。敷布団と掛け布団は同じくニトリのNウォームという商品を取り入れて、こたつの電源を入れれば十分暖かく車中泊ができます」(ruiさん)

 試しにコタツに入らせてもらうと、ほっとする暖かさを感じることができ、寒い冬でも快適に過ごすことができます。

 気になるのはコタツの電源の確保です。

 N-VAN e:は29.6kWhのバッテリーを搭載しており、WLTCモードで245kmを走行することができます。

 フロント部分に普通充電と急速充電のポートが用意され、6kWの普通充電は約4.5時間で満充電になり、50kWの急速充電器では約30分で80%の充電が可能です。

 そしてこの車両に積まれているバッテリーに充電されている電気は、AC外部給電器 Honda Power Supply Connectorを使うことで、最大出力1500Wの“走る蓄電池”として使うことができます。

 この外部給電器 Honda Power Supply Connectorにケーブルを繋ぎ、外部電源入力キットを使うと車内のコンセントから電気を取り出すことが可能となり、車内のコタツや電気を賄っています。

 コタツは300Wという省電力タイプで、最大容量1500Wの電気量から考えれば相当余裕を持っているのが分かります。

 計算した結果、29.6kWhのバッテリーを持つN-VAN e:で、走行に使う電気をバッテリーに約半分残すとした場合、コタツは約40時間程度使えるそうです。

 約40時間コタツに入りっぱなしということはないでしょうから、2泊3日程度であればコタツで車中泊ができる計算です。

 もちろん最大出力1500Wを超えないように使う電気製品の容量を把握しておくことは重要です。

「今回は簡単に車中泊ができる車両の提案なので、窓に張る貼るシェードなどは用意せず、ルーフインナーサイドパイプとルーフインナーラック、ルーフコンソールを使い装飾したのと、100均で売っている伸縮棒に簡易カーテンを付けて、とりあえず目隠しをしてみた程度ですが、ちゃんと車中泊をするにはシェードなどを付けた方が良いと思います。

 簡易カーテンも夏なら窓を開けておいて外の空気を取り入れたりするときの目隠しとかにもなりますので、『こういう方法もある』ということを知ってもらえればと思います」(ruiさん)

 車中泊では周りからの目線も気にした方が良いというアドバイスをもらいました。

■N-VAN e:が「移動アトリエ」&「作業場」になった!

 同じN-VAN e:でも、写真家で登山家の小川元貴さんのコーディネートは写真家らしく現場での写真の編集作業を考えた仕上がりになっていました。

 風景写真を撮るため、さまざまな場所に行き素敵な写真を撮っている小川さんも実はN-VANユーザー。

 自身のクルマは多くのカスタマイズが施され、どんな場所にも行ける仕様になっていました。

「N-VAN e:」が移動可能な仕事場にも変身

 小川さんは「風景写真は自然の気象現象に左右されるので何日も天候待ちをする場合があります。また、朝焼けや夕焼けなどその時間に良いポイントにいないと撮れない風景もあります。すると必然的に車中泊を行うことが多くなってきます。そこで今回は撮影をしてその場で編集作業を行い発表できる環境と、待ち時間に車中泊ができる提案を行ってみました」と言います。

 ruiさんと同じく、ラゲッジスペースにラゲッジマット TPOタイプを敷かれたラゲッジ部分にマットを敷いて寝袋セット。シェードもしっかり張られて完全な車中泊仕様を実現。

 ルーフインナーサイドパイプとルーフインナーラック、ルーフコンソール、有孔ボードを使えば車内に散らかる荷物も綺麗に整理することができます。

 車両後端にローテーブルをセットしノートPCを広げればそこはもうすぐに作業場に変身。

 電源は、外部給電器 Honda Power Supply Connectorからケーブルを繋ぎ、外部電源入力キットを使い、車内のコンセントから電気を取り出しています。

 ノートPCやデータ保存用のハードディスク、Wi-Fiルーター、カメラのバッテリーの充電など何かと電気が必要になりますが、N-VAN e:の29.6kWhのバッテリーがあれば何も問題ないと言います。

 さらに、外部給電器 Honda Power Supply Connectorからストロボの電源を繋いで、屋外撮影も行えるとのこと。

 自然豊かな環境のなかで日中シンクロのストロボを発光させて撮影することもできると言うから驚きです。

 車内で編集作業を行い、気が向いたらリアにタープを張り、屋外で料理やコーヒーを飲みながら、撮影に適した時間まで待つと言った使い方も。なんとも優雅な時間の使い方です。

※ ※ ※

 どちらのN-VAN e:も電気という生活に欠かせないものを有効活用した提案でしたが、そもそもN-VAN e:の車内はギリギリまで四角くし、荷物を積載しやすくしている設計もあり、車中泊にピッタリな軽バンとなっています。

 EVは航続距離が心配だと思う人もいるかもしれませんが、ruiさんは「充電が必要になるならば、それに合わせた移動時間や距離を考えたプランを立てれば良いだけで、車中泊はそういう柔軟な発想で生活を送れます。電気があることで今後の可能性が広がると思えました」とコメント。

 EVならば、車中泊をしている時にエアコンを使えるというメリットもあり、蒸し暑い夏も快適に過ごせるでしょう。

 冬も、今回の提案にもあったコタツや電熱マットで暖を取ることが可能。「EVで車中泊」のあらたなスタイルになるかもしれません。

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