三菱のフラッグシップSUV「アウトランダー」がマイナーチェンジしました。早速好調のようですが、どのような人が購入しているのでしょうか。
■頼れる相棒「アウトランダーPHEV」
三菱自動車工業は2024年10月9日、「アウトランダーPHEV」のマイナーチェンジを行いました。EVの航続距離をこれまでより約20キロ伸ばして100キロオーバーとしたほか、動力性能や快適性を向上させるなど、より商品力を高めています。
果たしてどのようなユーザーに支持されているのでしょうか。最新の納期なども含めて販売店に聞いてみました。
現行型で3代目となるアウトランダーは、2021年12月にデビューしました。全車がPHEV(プラグインハイブリッド車)となったほか、三菱のフラッグシップモデルとしてのポジションを獲得しています。
それからおよそ3年、初のマイナーチェンジが実施され、内外装の刷新だけでなく、パワートレインや機能装備の強化が図られました。
大幅な改良点として、冒頭のEVの航続距離の伸長のほか、サスペンション最適化や新タイヤ採用などによる、より上質かつ安定した乗り心地を実現しています。
また、内外装デザインを一部変更し質感を向上させ、ナビゲーションの画面大型化やコネクティッド機能の拡充、シートベンチレーション機能などの採用することで、さらに利便性と快適性が向上しています。
オーディオには、アウトランダーPHEV専用にヤマハと共同で開発した「Dynamic Sound Yamaha Ultimate」/「Dynamic Sound Yamaha Premium」を採用。
ラインナップには専用のセミアニリンレザーシートを採用した最上級グレード「P Executive Package」を新たに設定しています。
パワートレインは直列4気筒2.4リッター MIVEC DOHC ガソリンエンジンを搭載、駆動方式はツインモーター4WDで、独自の四輪制御技術「S-AWC」を組み合わせています。
新型アウトランダーPHEVの車両本体価格(消費税込み)は526万3500円〜668万5800円です。なお、令和5年度補正予算「クリーンエネルギー自動車導入促進補助金」の対象車であり、55万円の補助金が受けられ、さらに各自治体独自で設定される補助金の対象となる地域もあります。
インパクトのある堂々としたフロントマスクや豪華なインテリアが目を引く三菱のフラッグシップSUVである新型アウトランダーPHEV。
三菱によると、2024年10月31日の発売からおよそ1か月半が経過した12月16日時点で、目標販売台数1000台/月の4倍以上となる4600台以上の受注を獲得しているといい、好調な滑り出しであることがわかります。
では、どのようなユーザーに支持されているのでしょうか。首都圏にある三菱ディーラーのスタッフは以下のように話します。
「7人乗りのSUVということで、アウトランダーPHEVを選ばれるお客様が多い印象です。
今年(2024年)は地震や台風などの災害が相次いだこともあり、災害時には非常用電源としても使えるということで選ばれる方もいらっしゃいますね。
また、キャンプなどのアウトドアを楽しみたいということでアウトランダーPHEVを選ばれたケースもありました。
マイナーチェンジ直後ということもあるかもしれませんが、最上級グレードである“P Executive Package”を選ばれるお客様が多いです。ボディカラーではホワイトダイヤモンドが一番人気ですね。
納車までは当初1〜2ヶ月ほどでしたので、ご家庭の事情などで早めに納車できるから選ばれたという方もいらっしゃいます」
また、他のディーラーでは以下のようなエピソードを聞くことができました。
「パジェロを乗り継いできたお客様が次に選ばれるクルマ(三菱車)ということで、アウトランダーPHEVをご購入いただいています。
親子2代で三菱車に乗り継いできたので、他のメーカーは選択肢に入らないとのことで、ありがたい限りです。
いざというときのために7人乗りを選ばれるお客様が多いですね。グレードは“P Executive Package”が売れ筋です。
”7人乗り+SUV+PHEV”の条件で絞っていくと、必然的にアウトランダーPHEVになるんです。
実際にご試乗いただいて、自然な乗り味が気に入っていただいてご契約に至るケースが多いです
ボディカラーは、ホワイトダイヤモンドとホワイトダイヤモンド/ブラックマイカの2トーンが人気です」
街乗りから高速道路を使った長距離移動、そしてアウトドア、さらには災害時にも頼りになるクルマとなると、選択肢はグッと限られてきます。
新型アウトランダーPHEVは、新しい三菱におけるフラッグシップであり、またスーパーオールラウンダーな1台として賢者の選択ともいえるモデルなのです。