スズキ「ジムニー」は、4輪駆動ならではの走破性能の高さが魅力ですが、かつてFR専用モデルが存在していました。一体どのようなクルマなのでしょうか。
■専用装備がカッコイイ! ジムニーのFRモデルとは?
スズキ「ジムニー」は、駆動方式がパートタイム4WDとなっており、通常時は2WD、悪路や雪道は4WDに切り替えて走行することができます。
4輪駆動ならではの走破性能の高さがジムニーの魅力ですが、過去には“FRのみ”というモデルが存在していました。
一体どのようなクルマなのでしょうか。
FRモデルがラインナップされていたのは、1998年から2018年まで展開していた3代目ジムニーです。
18年ぶりにフルモデルチェンジが行われた3代目は、それまでの直線がメインのワイルドなスタイルとは異なり、曲線が多い柔らかなデザインへと変わったのが特徴的です。
また、新しい軽自動車規格にあわせてボディサイズも大きくなりました。
駆動方式は先代までと同様に2WDへと切り替え可能なパートタイム4WDでしたが、2000年9月にFR専用モデルとして「ジムニーL」がラインナップに追加されます。
このジムニーLは、「本格クロスカントリータイプのジムニーを、シティドライブなど、ファッションとして気軽に楽しみたい」というユーザーの声に応える形で生まれたモデルとして発売されました。
パールホワイトの専用色やスモークガラス、ファッショナブルなスペアタイヤハウジングを採用。
くわえて内装にはカジュアルなデザインの専用シート表皮を装備することで、ジムニーらしいアウトドアカーの雰囲気はそのままに、カジュアルさも兼ね備えた1台になりました。
さらに2001年2月にはジムニーLの実質モデル後継である、特別仕様車の「ジムニーJ2」が登場します。
このジムニーJ2は、ジムニーLと同様にFR専用モデルであるのにくわえて、よりカジュアルなデザインに進化していました。
例えば、ジムニーLは専用カラーリングが施されてはいるものの、基本的なパーツはベースと同じでした。
しかし、ジムニーJ2では、フロントバンパーやフロントグリル、ボンネットフードなどが専用デザインに変更。
また、「ミスティブルー」という淡い水色の専用ボディカラーも採用され、ぱっと見ではジムニーとは思えないカジュアルなデザインに仕上がっていました。
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FRモデルであるジムニーLの発売期間はわずか半年足らず。
そして後継モデルであるジムニーJ2も同じように販売期間は1年ほどと短期間でした。
さらに販売数も少数にとどまったこともあり、現在ではほとんど見かけないレアな1台となっています。