高規格道路「中部横断道」の総仕上げとなる「北部区間」の整備プロジェクトが進行中。ネット上でも話題が集まっています。
■中部横断道の「上信越道に直結」区間が反響
高規格道路「中部横断道」の総仕上げとなる「北部区間」の整備プロジェクトが進行中。ネット上でも話題が集まっています。
一体どのような道路計画で、どのような声が上がっているのでしょうか。
中部横断道は、静岡からまっすぐ北へ伸びて、甲府盆地で中央道へ直結します。2021年にこの「東名~中央道」が全通を果たしました。
次は、中央道からさらにまっすぐ北上して、佐久の上信越道へ直結するまでの北部区間が、事業化に向けて動き出しています。
実を言うと、北部区間はすでに、上信越道の佐久小諸JCTから八千穂高原ICまでの22kmが開通済みです。
あとは最大の難所である「野辺山高原」を越える約40kmの区間を開通させるのみです。
具体的には、中央道・長坂ICの西側に設置される「長坂JCT」から分岐し、JR小海線と並行するように高根・清里・野辺山・海ノ口・小海の途中ICを経由して、八千穂高原へ至ります。
この北部区間が完成すれば、日本海・太平洋それぞれの拠点港湾である「新潟港」「清水港」を短絡する基幹ルートが誕生することになり、中部エリアがすなわち「対東アジア」「対太平洋側の国際需要」のどちらにも強くなります。
さらに、北関東方面からの山梨・静岡方面の観光ルートに、「脱・圏央道」となる第二ルートを提供し、周遊性の強化にも期待がかかっています。
気になる進捗ですが、事業化への第一歩である「計画段階評価」はすでに完了し、概略ルートは確定。今はそれを元に、都市計画決定と環境アセスメントの手続きが進められているところです。
環境アセスメントは長野県・山梨県ともに準備段階である「方法書」が完了し、いよいよ実際にアセスメントを進めるプロセスへ入っています。
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ありそうで無かった中部地方の「縦軸」の総仕上げとなる長坂~八千穂の北部区間。ネット上では「早く作って」「直線距離じゃ大したことないのに山梨遠いんだよな〜」「市場坂は勾配がきつくて急勾配も急カーブもある難所。早く高速でつないでほしい」と期待する声が見られます。
また、「JR小海線終わったな」「これで小海線は廃止ですね」と、並行するローカル線に懸念を示す声も。
あるユーザーは「甲府市民です。確かに静岡に行くのは早くなりました。1時間チョットで清水ICには着くので感謝しています」と、中部横断道の短絡効果を実感しつつも、「対面通行は正直怖いですね。特にトンネル内での対面通行は真ん中にポールがたっているだけで非常に怖い」と、4車線化への希望をにじませていました。