2024年11月の「ラリージャパン2024」で、トヨタの中嶋副社長が「『セリカ』やっちゃいます」と発言し“セリカ復活”への期待が高まっています。また同年2月の「GR-FOUR雪上試乗会」では、“特別なセリカ”が展示され、未だにネット上では反響が寄せられています。
■有名映画にも登場した「セリカ」に再注目!
2024年11月、愛知県と岐阜県で開催された「ラリージャパン2024」のトークショーで、トヨタの中嶋副社長が「『セリカ』やっちゃいます」と発言したことが大きな注目を集め、“セリカ復活”への期待が高まっています。
これまでも、セリカに関する動きは少なくありませんでした。
なかでも同年2月に苗場スキー場(新潟県湯沢町)で行われた「GR-FOUR雪上試乗会」では、“特別なセリカ”が展示され、未だにネット上で数々の反響が寄せられています。
セリカは1970年の登場以来、若者を中心に支持を集め、日本における「スペシャリティカー」という新たなジャンルを切り開きました。
その洗練されたデザインと親しみやすい性格が特徴でありながら、スポーツカー顔負けの運動性能を備えたこのクルマは、特に世界ラリー選手権(WRC)での活躍により名声を高めました。
初代から3代目モデルまで駆動方式はFRを採用していましたが、1985年の5代目以降はFFへとシフトし、翌年には4WD仕様の「セリカGT-FOUR」が登場。
このセリカGT-FOURはWRC仕様車としても使用され、圧倒的なパフォーマンスを発揮し高い評価を獲得しました。
2024年2月には、「GRヤリス」や「GRカローラ」の雪上試乗イベント会場で、セリカGT-FOURの「私をスキーに連れてって」仕様レプリカが展示され、多くの来場者の注目を集めました。
この特別仕様車は、1980年代に公開され大ヒットを記録した映画「私をスキーに連れてって」で登場した車両を忠実に再現したものです。
映画では、白いセリカGT-FOURが雪道やゲレンデを疾走するシーンが印象的で、特に主人公たちがスキー場を目指す場面は、スキー文化とクルマ文化が融合した1980年代を象徴する名場面として語り継がれています。
また、ラリードライバー並みのドリフト走行や大ジャンプ、都心での疾走感あふれるアクションも描かれ、セリカGT-FOURの魅力が余すことなく引き出されています。
劇中では、雪道でチェーンを装着した前輪駆動のトヨタ「カローラII」と4WDのセリカGT-FOURが対比される場面もあり、当時の4WD車への憧れをさらに煽る演出となっています。
さらに、イベント会場では映画の挿入歌である松任谷由実の「恋人はサンタクロース」や「BLIZZARD」が流れ、訪れたファンのノスタルジーを一層かき立てる演出がなされました。
このように、セリカの存在は映画やイベントを通じて多くの人々に深い印象を与えています。
映画仕様のセリカに対して、ネット上では「映画を真似してセリカでスキー場へ行ったのが懐かしい」「青春時代の憧れでした」「ダルマセリカは所有していたけどGT-FOURも乗ってみたかったなあ」など、当時の思い出を懐かしむコメントが集まっています。
また、2024年11月の「SEMAショー2024」では、米国トヨタが90年代の象徴的なラリー車両である「セリカGT-FOUR(ST185およびST205)」風のボディカラーを纏った「GR86ラリーレガシーコンセプト」を発表したこともあり、前出の中嶋副社長の発言も相まって、「今の若者が買える値段で蘇って欲しいな」「次期型セリカを見たい」など、復活を求める声も多く見られました。