自転車の逆走は身近に潜む危険行為です。交通ルール違反でありながら、多くの人がそのリスクを軽視しています。クルマの運転中に遭遇した場合、どのように対処するのが良いのでしょうか。
■自転車も「クルマ」の仲間という認識を再確認!
街中で逆走する自転車にヒヤリとした経験を持つ人は多いはずです。
こうした行為は交通ルール違反でありながら、多くの人がそのリスクを軽視しています。
クルマの運転中に遭遇した場合、どのように対処するのが良いのでしょうか。
日本では、自転車も「軽車両」として扱われるため、道路交通法に基づいて車道の左側通行をしなければなりません。
自転車が車道を逆走する行為は、道路交通法第17条に違反しています。
この条文では、車両は道路の左側端に沿って通行することが義務付けられています。
逆走による罰則として、道路交通法第119条に基づき「安全運転義務違反」や「通行区分違反」として取り締まられる可能性があります。
現時点では、取り締まりが緩いことや罰則が比較的軽微であることから逆走が蔓延している一因とも言えるでしょう。
では、クルマのドライバーが気を付けるべきポイントはどのようなものがあるのでしょうか。
まず事前の視認が大切です。狭い道路や見通しの悪いカーブでは、逆走する自転車を早期に発見することが難しいため、スピードを抑え、注意深く運転する必要があります。
そして対向してくる自転車がある場合、衝突を避けるために可能な限り、路側帯側にスペースを開ける、もしくは減速して状況を観察することが重要です。
さらに自転車に乗っている人との目線を合わせることで、こちらの存在を認識してもらいやすくなります。
逆走自転車への対処法ではどのようなことが考えられるでしょうか。
もし逆走する自転車が近づいてきた場合、慌てず冷静に対応することが事故回避につながります。
まずは走行速度を落とし十分な間隔を確保します。急ブレーキを避けながら速度を緩めることで、安全な回避行動を取る余裕を持つことができます。
また狭い道路などで逆走自転車が避けられない場合、徐行または一旦停止を行い、自転車が通過するのを待つのが適切です。
むやみにクラクションを鳴らすと自転車の運転者を驚かせ、かえって危険な挙動を引き起こす可能性があります。極力使用を控えましょう。
自転車の逆走は、運転者個人の意識不足だけでなく、自転車が軽車両であるという認識が社会全体に浸透していないことも原因の1つです。
また、クルマのドライバーとしては、常に冷静な対応を心がけ、自転車との共存を意識した運転を続けることが、安全な交通環境を作る一歩となります。
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日本の道路交通法では、自転車は軽車両に位置付けられており、道路を通行するときは、クルマとして交通ルールを遵守する必要があります。
なお自転車での道路逆走は、「通行区分違反」に該当し、反則金が6000円です。