2024年12月19日、トヨタのフランス法人は「C-HR」の販売台数が100万台を突破したと発表しました。なぜそんなに売れているのでしょうか。
■2代目C-HRが商業的成功を収めた理由とは
2024年12月19日、トヨタのフランス法人は「C-HR」の販売台数が100万台を突破したと発表しました。
C-HRは、トヨタの次世代戦略車として位置づけられるコンパクトクロスオーバーSUVで、2016年12月に登場しました。スポーツカーの開発に匹敵するほどの高い熱量でC-HRは開発され、ドイツ・ニュルブルクリンクでのテストや欧州各地の一般道での試験走行を経て、世界100カ国以上で販売されました。
日本市場では2023年7月に初代モデルの販売が終了しましたが、後継モデルはヨーロッパで開発され、同年6月には2代目C-HRがワールドプレミアを果たし、欧州市場で製造・販売が開始されています。なお、日本での導入予定について、現時点で発表はありません。
2代目C-HRのボディサイズは全長4362mm×全幅1832mm×全高1558~1564mmで、初代に比べて全幅が約40mm広がっています。
エクステリアには、現行5代目プリウスと共通する「ハンマーヘッド」デザインを採用。フロントマスクは最近のトヨタ車で採用が進む「シュモクザメ(英名は”ハンマーヘッド・シャーク”)」をイメージした特徴的なLEDヘッドライトを特徴とした、斬新で力強いスタイルとなっています。
リアデザインも斬新で、水平基調の薄型コンビネーションランプと大胆な凹凸を持つデザインが施され、強い個性を感じさせます。
初代C-HRのデザインも斬新で、日本ではその大胆なアプローチが賛否を呼びましたが、次第にそのスタイルが支持され、後には世界的なセールス成功を収めました。
2代目もその流れを受け継ぎ、攻めのデザインが特徴となりました。
欧州トヨタでは「常識を覆すスタイル」と称され、ワールドプレミア時には日本国内でも「かっこいい」「早く日本でも発売してほしい」といった期待の声が多く寄せられています。
パワートレインは、1.8リッターと2.0リッターのハイブリッド、そして2.0リッターのプラグインハイブリッド(PHEV)の3種類をラインナップ。駆動方式は2WD(前輪駆動)と、2.0リッターハイブリッドモデルには後輪モーター駆動の4WDも設定され、多様なニーズに応える仕様となっています。
トヨタのフランス法人は、2代目C-HRの販売台数が100万台を突破し、商業的成功を収めた理由について、革新的でユニーク、力強いデザインが新しい顧客を魅了し続けたことと、ラインナップにPHEV(プラグインハイブリッド)を追加したことが販売台数を押し上げたと伝えています。トヨタの欧州におけるPHEV販売の前年比は93%増加したとのことです。
欧州は全体的に高い環境意識があり、自動車ユーザーは、自身が選ぶクルマの環境性能を重視する傾向があります。この点において、C-HR PHEVはEV航続距離最大66km(WLTCモード)のスペックを誇り、市街地走行では100kmの航続距離に達することもある低燃費性が、欧州の顧客ニーズを満たすことになったようです。
また、車両の環境性能だけでなく、新しいリサイクル材料の導入と、車両の軽量化を行い、生産時のCO2排出量を削減する高度な技術により、環境への影響をさらに低減していることも強調しています。
さらにデザインについては「スポーツクーペのダイナミックなラインを彷彿とさせる大胆でシャープなスタイリングにより、欧州のCセグメントSUVにおいて新たな基準を打ち立てた」とも付け加えています。
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欧州では大ヒットを記録している2代目C-HR、日本でも大反響を呼んでいますので、上陸すれば売れそうです。国内発売を期待したいところです。