日産の米国法人は2024年10月、新型SUV「ムラーノ」を発表しました。かつて日本でも売られていたモデルに対し、SNSなどでは多くの反響が寄せられています。
■苦境の日産を救うのはこんなクルマ!?
日産の米国法人は2024年10月、高級SUV「ムラーノ」の4代目モデルを発表しました。同年12月には価格も発表され、2025年初頭からアメリカなどで発売されることも明らかにされています。
かつては国内でも売られ、一定の支持を集めていたモデルだけに、SNSなどではさまざまな声が寄せられていました。
初代ムラーノは、2002年の誕生当初は北米市場向けのモデルでした。
しかし先進的かつ精悍なスタイリングが注目を集め、急きょ日本をはじめ当初予定がなかった世界各国でも販売されるグローバルモデルとなりました。
ただし2代目は初代ほどの注目を集めず、2015年に発売を終了。北米で2014年に登場した3代目からは、国内での発売が行われていません。
そんななか今回発表された4代目新型ムラーノは、歴代モデルが培ってきたキャラクターをさらに進化しました。
ボディサイズは、全長192.9インチ(約4900mm)×全幅78.0インチ(約1981mm)×全高67.9インチ(約1725mm)、ホイールベース111.2インチ(約2824mm)に拡大。
先進的なエレガンスさをベースに、フロントは最新のデジタルVモーショングリルを採用し、超薄型のクリスタルキューブLEDヘッドライトと組み合わせることで、クリーンな印象に仕上げました。
リアは横一文字に広がるLEDテールライトエレメントで、フロント同様にすっきりしたイメージ。上級グレードに備わる21インチ大径ホイールが流麗さを強調します。
内装は、12.3インチのデュアル大型カラー液晶ディスプレイが標準装備されるほか、シフトレバーも「セレナ」などに採用されるスッキリした「プッシュボタン式シフト」に変更。
シフトレバーが廃止されたセンターコンソール部には、収納やカップホルダー、ワイヤレス充電パッドなどがまとめられています。
また「アリア」に続き、エアコンなどの空調コントロールの物理ボタンを廃した静電容量式タッチパネルを新採用しました。
このようにシンプルにまとめられたデザインについて日産は、「モダンでミニマル、そしてエレガントなインテリアを狙った」と説明します。
搭載されるパワートレインは、3代目ムラーノの3.5リッター V型6気筒 DOHC ガソリンエンジン(最高出力260hp・最大トルク240lb-ft)に代わり、新たに日産独自の技術である2リッターVC(可変圧縮)ターボエンジンを新採用し、最高出力241hp・最大トルク260lb-ftを発揮。9速ATと組み合わされます。
駆動方式はAWD(四輪駆動:4WD)を基本に、ベーシックグレードのみFWD(前輪駆動:FF)が選択できます。
新型ムラーノ2025年モデルの米国での販売価格は、「SV FWD」(FF)4万700ドル(約638万円)から「プラチナ AWD」(4WD)4万9600ドル(約782万円)までです。
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かつて日本でも売られていたムラーノに対し、SNSなどでは多くの反響が寄せられています。
多かったのは「日産の苦境を救うのはこういう高額なモデルでは」「今こそ復活すべき」「内田社長が売るクルマがないと言っていたけど、ムラーノがあるじゃないか」など、国内導入を期待する声でした。
ただデザインに対しては「新しいVモーショングリルが苦手」「どうもあの顔はなあ」との声があるいっぽう、「カッコいい」「ハリアーに負けてない」と好印象の声もあるなど、賛否両論あるようです。