渋滞の激しい国道4号を「信号ゼロ」でバイパスする、新たな高規格道路「東埼玉道路」の整備が進められています。完成すればどう便利になるのでしょうか。また工事はどこまで進んでいるのでしょうか。
■国道4号の「第二ルート」となる新バイパス
渋滞の激しい国道4号を「信号ゼロ」でバイパスする、新たな高規格道路「東埼玉道路」の整備が進められています。
完成すればどう便利になるのでしょうか。また工事はどこまで進んでいるのでしょうか。
東埼玉道路は、外環道「草加八潮JCT(仮)」から北へ分岐し、越谷レイクタウンから松伏町を経て、春日部市内で国道4号へ合流。そのまま国道16号へ直結するものです。
まずは地上道路で草加八潮~春日部をつなぎ、それから信号ゼロの高架部を通すという二段構えで整備されます。
高架部は、NEXCO東日本が管理運営する有料道路となる予定です。
完成すれば、国道4号の「第二ルート」として交通分散が図られるほか、長らく広大な「道路空白地帯」という不便さだった吉川市や越谷市東部、松伏町に、悲願の幹線道路がもたらされます。
有料道路では途中ICとして、草加柿木、越谷レイクタウン、越谷総合運動公園、松伏・田島、豊野工業団地、国道4号合流北側の7か所が設置予定です。
気になる進捗ですが、無料の地上部は、すでに外環道から越谷レイクタウンを経て、越谷総合運動公園前まで5.7kmが開通済み。2025年にはさらに、浦和野田線と接続する松伏・田島までの3.8kmが延伸開通予定となっています。現地ではすでに舗装の前段階あたりまで出来上がっている状況。事業化自体は、春日部の国道4号合流部まで全線完了しています。
いっぽう高架の有料道路部は、まだ何も完成していません。事業化済み区間は外環道から浦和野田線までの9.5kmで、「春日部まで信号ゼロ」という計画自体がまだ道半ばです。
とはいえ、測量設計は進んでいて、順調に進めば2028年に国が道路施設を完成させて、そのあとNEXCO東日本が約2年で有料道路施設を仕上げて、めでたく松伏まで開通というスケジュールになっています。
見どころは越谷レイクタウンのJR武蔵野線との交差部分で、20mを越える高さの高架で鉄道高架を大またぎしていく計画になっています。完成すれば、高架道路と地上道路で、JRの鉄道高架がサンドイッチされる交差形となります。