2024年12月7日、チェコの自動車メーカー・プラーガは新型「ボヘマ」を初めて納車したと発表しました。日産「GT-R」と同じエンジンを搭載したスーパーカーであるボヘマ。果たして、どのようなモデルなのでしょうか。
■GT-Rエンジンを搭載!? プラーガ「ボヘマ」の納車スタート
2024年12月7日、チェコの自動車メーカー「プラーガ」は新型スーパーカー「ボヘマ」を初めて納品したと発表しました。プロトタイプを発表したのが2年前。プロジェクト開始から足掛け7年かかったこのスーパーカーについて、見てみましょう。
プラーガは1907年にチェコの首都プラハで設立された老舗自動車メーカー。1907年に最初の自動車を製造し、その後オートバイ、商用車、航空機などの生産にも携わりました。また、1930年代にはレースにも参戦しています。
その後、冷戦が終結した1989年になると自由な商業活動を再開。トラックや大型ギヤボックスの生産に平行して、レース向けのパーツ開発を行っていたそうです。
今回納車が始まったボヘマは、そのプラーガが生産するスーパーカー。サーキット走行を主眼にしたモデルですが、公道走行も可能になっています。
外装は、フォーミュラカーを思わせる線の細いボディが印象的。時速250キロで走行する際には約900キロのダウンフォースが発生するとのことです。
また、カーボンファイバーを多く使用。車両重量を982キロにまで抑えています。
内装には上質なレザーまたはアルカンターラのシートを用意。また、特注のステアリング・ホイールや人間工学に基づくコントロールパネルが、サーキット走行をサポートします。
その一方、車内は背の高い大人2人が快適に座れる環境になっています。さらに、手持ちのスマートフォンをナビとして活用できるスペースを設けるなど、快適性も意識されているそうです。
パワートレインには、3.8リッターV型6気筒ツインターボエンジン「VR38DETT」を採用。日産「GT-R」に搭載されている強力なエンジンですが、それを英国のリッチフィールドエンジニアリング社がチューニング。最高出力700ps、最高トルク725Nmを発揮するようになりました。
エンジンレイアウトはミッドシップ。トランスミッションはHewland製6速シーケンシャルMTです。停止状態から時速100キロまで3.5秒で到達、最高速度は時速317キロに達するそうです。
※ ※ ※
プラーガが12月7日に発表したプレスリリースによれば、ボヘマは税抜143万ユーロ(約2億3400万円)で販売するとのこと。初めて納品した相手はオランダの顧客。次は2025年春、欧米のオーナーへ納車する予定だそうです。
今後は年間20台程度の生産を目標に掲げています。また、主な販売地域としてEU/英国、米国、南アジア、中東、そして日本の5つが上げられています。