クルマを運転していると、警告灯や表示灯が点灯されることがありますが、なかには普段見かけることのない珍しいマークも存在します。それぞれの表示にはどのような意味があるのでしょうか。
■「青いイカ」に「亀」!? なかなか見かけない警告灯の意味
クルマには、メーターやパネル内に、システム異常を警告する「警告灯」や、システムの作動状況を示す「表示灯」が表示されます。
クルマに表示されるマークは実にさまざまな種類があり、最近ではクルマの機能の進化に伴い普段はなかなか見かけることのない珍しいマークも存在します。
では、珍しいマークとはどのようなもので、どのような意味があるのでしょうか。
メーターの中に点灯する警告灯には主に赤、黄、緑の3種類が存在し、それぞれ「赤色=危険」「黄色=注意」「緑色=安全」という意味合いがあり、ピクトグラムで示されます。
例えば、エンジンがかかっている時に運転席または助手席のシートベルトを着用していないと、ヒトとシートベルトのイラストで示される「シートベルト非装着警告灯」が光ります。
また黄色の警告灯には、クルマの燃料が少なくなると点灯する「残量警告灯」や、ウォッシャー液が不足すると点灯する「ウォッシャー液警告灯」などがあります。
上記のように光るマークのイラストから瞬時に理解できるものもありますが、なかには意味を知らないと何を示しているのか分からないものも存在します。
例えば日産「ノート」や「サクラ」には、丸印に亀が描かれたマークが光ることがあります。
これは「出力制限表示灯」といい、電気自動車(EV)やハイブリッド車に搭載されるリチウムイオンバッテリーの残量が極端に低下している時や、真冬の野外でバッテリーの温度が極端に低い時、発電主力が制限されている時などに表示されます。
対処法として亀マークが点灯した場合は、高速道路を走行している時には80km/h以下で走行し、次のパーキングエリアまたはサービスエリアなどで車両を止め、表示灯が消灯するまで待ちます。
一般道を走行している時には安全な場所に停車し表示灯が消灯するまで待ちましょう。
またびっくりマークが描かれた丸に、丸を囲むように線が描かれている、一見すると太陽が驚いているようにも見えるマークがあります。
これは「LEDヘッドランプ警告灯」と呼ばれる警告灯で、システムに異常があるときに橙色もしくは黄色で点灯、点滅します。採用されている車種でいうと、トヨタ「GR86」やマツダ「CX-5」などが挙げられます。
一方で日産「セレナ」では、危険を表す三角の真ん中にびっくりマークが書かれたマークと警告の文字が記載される場合も。その際は「ヘッドランプシステム異常」とも表示されます。
このマークが表示された場合は、システムに異常がある可能性があるため、販売店ですみやかに点検を受ける必要があります。
ほかにも、システム作動状況を示す青色で示される表示灯には、複数の横棒に楕円形のマークが組み合わさった、“青いイカ”のように見えるマークがあり、これは「ハイビーム表示灯」を示しています。
ヘッドライトがハイビームになっている場合、およびパッシング操作をしている時に表示されます。
さらにマツダ車には、運転者の疲労や注意力の低下を検知すると、コーヒーカップのマークとともに「休憩をおすすめします」と休憩をうながす機能があるなど、車種によってドライバーの疲労を気にかけた珍しいマークも存在します。
※ ※ ※
クルマの警告灯には、今回登場したマーク以外にもさまざまな種類があります。
なかには見慣れないマークもあるため、突然マークが表示されて慌てないためにも自身のクルマの取扱説明書に目を通し、事前に確認しておくのが良いかもしれません。