2009年の東京モーターショーで披露されたホンダの「スカイデッキ」は、のちにホンダの市販モデルに影響を与えたモデルとして、現在でも多くの関心及び反響が集まっています。
■「ホンダミニバン」の未来が垣間見えた1台に反響集まる!
2025年1月10日から12日まで開催された「TOKYO AUTO SALON 2025」は、自動車ファンにとって注目のイベントですが、これに加え、日本では「JAPAN MOBILITY SHOW(以下JMS)」など、様々なモーターショーが展開されています。
JMSでは、最新技術を盛り込んだコンセプトカーや市販モデルが発表され、その中には市販化された例も少なくありません。
2009年の東京モーターショーで披露されたホンダの「スカイデッキ」は、その一例であり、ハイブリッドカーの新たな可能性を示したこのモデルは、現在でも多くの関心を集めています。
スカイデッキは、幅広い年齢層やライフスタイルに対応し、日常の移動や趣味のサポートを目的として設計されています。
ボディサイズは全長4620mm×全幅1750mm×全高1500mmで、ホイールベースは2885mmです。
このコンパクトながら、低い全高によってスタイリッシュで洗練されたシルエットが特徴的です。
また、空力性能を意識した滑らかなラインが外観に印象的な美しさを加えています。
フロント部分には、長いノーズと大きなロアグリルが採用されており、同時に発表された「CR-Z コンセプト」と共通するデザイン要素が見られます。
さらに、前方にはイルミネーション付きのシザーズドアを、後部には斜めスライドするユニークなリアドアを備えており、視覚的な魅力と実用性を両立している点もポイントです。
車内は、3列シートの6人乗り仕様。
特に注目すべきは1列目と2列目の超薄型シートで、これらはセンターコンソールに固定され、あたかも浮いているかのような配置となっています。
3列目シートにアクセスする際には、2列目シートが1列目シートの下に滑り込む仕組みが採用されることで、広い乗降スペースを確保。
この3列目シートは荷物を積む際に床下へ収納可能で、フラットで広大な荷室空間を作り出せるのも魅力の1つです。
さらに、車名の“スカイデッキ”に相応しい広いガラスルーフが採用されており、キャビン内に開放感をもたらしています。
パワートレインにはハイブリッドシステムが搭載されており、軽量でコンパクトなユニットをセンタートンネルに配置することで、車高を低くしながら重心を下げ、広々とした室内空間と優れた走行性能を実現しています。
このように先進的なデザインと機能性を兼ね備えたスカイデッキですが、2024年12月現在においても市販化されていません。
しかし、そのデザインや技術の一部は、後に登場したホンダの6人乗りステーションワゴン「ジェイド」に受け継がれています。
例えば、ジェイドのシンプルなボディパネルやルーフラインのデザイン、さらには3列シートの配置などは、スカイデッキの影響を色濃く受け継いでいると言えるでしょう。
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そんなスカイデッキにネット上では、「CR-Z顔だな」「ジェイドのデザインコンセプトなだけあって、継承されている部分がいくつもある」など、市販化されているホンダ車との繋がりを感じるといったコメントが多く寄せられています。
また、車名にも由来する大きなガラスルーフに対しては「オープンカーに負けない開放感がスゴイ」「車内だけど外にいるみたい」など、好評が集まる一方で「夏は日焼けしそうだ」「まるで走る日サロじゃん」など、直射日光を心配する声も複数見られました。