国土交通省 関東運輸局が公表した年末年始の特別街頭検査について、SNSなどではさまざまなコメントが投稿されています。
■「初日の出暴走」の不正改造車を一網打尽 「まだいるんだ」意見も
国土交通省 関東運輸局は2025年1月6日、年末年始に東京・茨城・山梨の各運輸支局で特別街頭検査を実施したと発表しました。32台の不正改造車に整備命令書を交付したといいます。
この一連の「一斉摘発」事例について、ネットではさまざまなコメントが投稿されています。
不正改造車とは、公道を走行する際に守らなくてはならない保安基準に適合しない改造を施したクルマで、例えばライトの色を変えたり、爆音マフラーを取り付けたり、車高を極端に落としたクルマなどが該当します。
1970年代から80年代にかけての昭和の時代には、こうした改造を施した「暴走族」や「街道レーサー」、「走り屋」といった集団が各地で群雄割拠していましたが、近年は大幅に減少。
しかし令和になった現在でも、こうした改造に憧れを持つ輩や、当時こういった集団に属していた中年以上が回帰した、いわゆる「旧車會」のような集団が一部残っています。
これらの輩は例年、年末年始にかけて発生。50年以上たった今でも、昔のような「初日の出暴走」や「走り初め」のような迷惑行為が行われているのです。
そこでは爆音を巻き立ててエンジンを吹かしながら走行したり、集団で高速道路のパーキングエリアを占領したり、さらにはどこかの施設に集まってドリフトなどの暴走行為をを行っており、付近住民や一般ドライバーから大ひんしゅくを買っています。
こうしたことを踏まえ、国土交通省では自動車技術総合機構関東検査部と連携し、各都県の警察と合同で、不正改造車を排除するための特別街頭検査を実施しています。
今回、関東運輸局は2024年12月30日の中央道大月IC、31日の首都高都心環状線(C1)内回り白魚橋駐車場、2025年1月2日の茨城県立大洗公園駐車場で、それぞれ特別街頭検査を実施。合計49台に対し、不正改造がないかを調べました。
そして32台のクルマなどで、騒音基準を満たさないマフラーの取り付け、違法な灯火器の取り付け、最低地上高不足(いわゆるシャコタン)、後写鏡(バックミラー)の取外し、回転部分突出(いわゆるハミタイ)が確認されました。
これら32台の所有者には、「15日以内に、保安基準に適合するようにクルマを直して見せに来なさい」という内容の「整備命令書」が交付され、クルマを直して最寄りの陸運局などにクルマを持っていき、保安基準に適合しているか確認を受ける必要があります。
国土交通省は「引き続き、街頭検査の実施などを通じて不正改造車の排除に取り組んでまいります。」としています。
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そんな一連の特別街頭検査についてネットではさまざまなコメントが寄せられています。
特に「まだこんなのいるんだ!笑」「40年以上経った令和の今もそのような風習が残っているのですね」などと、あまりにも旧い価値観のカスタムが残っていることに驚く人が少なくないようです。
対して、「お正月の風物詩!」「最近の世の中考えると『平和な日本』すら感じてしまいます」「出っ歯とかシャコタンなどは迷惑より、むしろ笑いのネタです」と、もはや“年末年始の恒例行事”化していることに呆れ返る人もいるようです。
また、「昔はこういうの若い子しかやらなかったが、今は旧車族の中高年男性が多くて、実際捕まってる車もそういう層が作ったのが多い」「いい歳こいたオッサンが昔の馬鹿ガキみたいな、みっともない車のイジり方してんじゃねーよ!」と、こうした迷惑行為をしているのが主に高齢の“旧車會”だと推定する意見も。
周辺で迷惑行為を聞いたり見たという人からは、「特に音について、ノーマルよりも大きな音が出たら即、違法改造ということで、現状回復の義務と厳罰を与えるべきではないでしょうか」「罰則が軽すぎ。罰金・反則金50万円と、違反点数3点くらいは課さないと」と、現状の法整備不足の課題を指摘するコメントもみられます。