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全長5m級のマツダ新型「高級セダン・EZ-6」に乗ってみた! 半円4連テールに流麗ボディ採用! ベース車とは違う「マツダらしさ」を体感!?

くるまのニュース 2025年1月16日 22時10分

マツダ「EZ-6」は2024年9月下旬に販売されました。2025年1月上旬に念願であったEZ-6への試乗が叶ったのです。

■中国向けに販売するマツダのEVセダン「EZ-6」とは

 マツダが中国向けに販売するEVセダン「EZ-6」に試乗しました。

 いったいどのようなクルマなのでしょうか。

 EZ-6は2024年4月に開催された北京モーターショー2024にて発表されたセダンです。

 開発はマツダと中国での合弁相手「長安汽車」、そして合弁会社「長安マツダ」の3社が携わっており、中国向けの新たなEVとして誕生しました。

 EZ-6は長安汽車の電動ブランド「ディーパル(深藍)」が販売するセダン「L07(旧名:SL03)」をベースとしながらも、内外装や乗り心地のチューニングはマツダのフィロソフィーに沿って味付けされた1台となります。

 ボディサイズは全長4921mm×全幅1890mm×全高1485mm、ホイールベース2900mmの4ドアセダンとなり、カムテールを採用するファストバック風セダンのシルエットもL07とそっくりです。

 ですが、フロントマスクやサイドのプレスライン、テールライトの造形などはEZ-6オリジナルとなっており、マツダのデザインにおけるこだわりを感じさせます。

 これに加え、L07には無い格納式リアスポイラー、サスペンションや乗り心地のチューニングなど、スポーティーな仕上がりになっています。

 インテリアは中央に14.6インチのタッチディスプレイを搭載していますが、これは昨今の中国市場車における流行となります。

 また、上位グレードではソニー製オーディオ(14スピーカー)や、64色から選択できるアンビエントライトなど、中国の消費者を意識した装備が特徴的です。

 パワートレインは発電用エンジンを搭載するレンジエクステンダー付きEV(EREV)モデルと電気自動車(BEV)モデルの2種類から選択できます。

 前者が出力214 hp、後者が254 hpを誇り、純電動航続距離は中国独自のCLTC方式で480 kmと600 kmとなります。

 販売が伸び悩む中国市場における起爆剤としてEZ-6は2024年9月下旬に販売されました。

 そして2025年1月上旬に念願であったEZ-6への試乗がかなったのです。

■いざ新型「EZ-6」に試乗! どんな印象?

 かつてマツダが販売していた「マツダ6」よりも全高や全幅の数値は大きいものの、実際に実物を近くで見てみるとそこまでの大きさは感じさせません。

 元のL07がスポーツセダン風なデザインだったことに加え、マツダ特有のシャープなエッジと有機的なプレスラインがより一層スリークな印象を醸し出しているあたりが、実際のサイズ感を決めているのかもしれません。

 中国では未舗装路が多く、また舗装状況も日本ほど良いとは言えません。

 そのために最低地上高は高めに設定されており、フェンダーとタイヤの隙間もかなり空いていることがわかります。

 せっかくの薄いボディがもったいないなとも思いますが、この辺りは車高調などのアフターマーケットパーツでローダウンすることで、カッコ良さがより一層強調されることでしょう。

 ドアを開けて座り込むと、バッテリーを床下に搭載するEVでありながら、意外にも着座位置は低いことに驚かされました。

 確かにアイポイントは高めな印象を受けましたが、座った際の足腰の位置は低く、まるでマツダの2シータースポーツカー「ロードスター」に乗っているかのようにも思えます。

 インテリアの設計も上手くマツダのエッセンスが加えられており、乗り込んだ瞬間からこのクルマはしっかりとマツダ車だという印象がわいてきました。

 一方で、ハンドル盤面のボタン類や頭上の室内灯まわりはベースのL07のままとなっており、ボタンの表面処理や押し心地はマツダ車らしくありません。

 ウィンカーレバーといったコラム部のレバーもマツダ車特有の「樽型」レバーではなく、また上下にレバーを押しても固定されない方式です。

 他のボタン類の質感と合わせて、この辺りはもう少しコストがかかっても、マツダ車らしさを強めて欲しい部分だと感じました。

マツダ 広島本社ショールームに展示される新型セダン「MAZDA EZ-6(マツダ イージーシックス)」[Photo:MAZDA]

 実際に運転してみると、想像していたものよりもかなりマツダらしい乗り味であることを感じます。

 ほどよい具合に硬いサスペンション、マツダ車の特徴とも言える要素はしっかりとEZ-6でも健在です。

 加速に関しては、勢いよくアクセルを踏んでも出だしはマイルド、昨今の中国新興ブランドの作るEVのような不快感のある加速とは大違いでした。

 ただひとつ、懸念点なのはブレーキの弱さで、実際にそれなりのスピードから急ブレーキをかけても期待してたほどブレーキの効きは強くありませんので、この辺りは改善が必要でしょう。

※ ※ ※

 マツダ EZ-6は登場初月である2024年11月は2445台を販売、マツダ全体のラインナップの中で2番目に売れた車種となりました。

 販売価格は13.98万元から17.98万元(約300.4万円から386.3万円)と比較的安価で、今後も販売台数が伸びることが期待されます。

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