昨年に引き続き、2025年の「東京オートサロン」会場でもトヨタ「プロボックス」のカスタムカーが多く展示され、確かな賑わいを見せました。そのなかでも一際異彩を放つのが「ハイラックス GRスポーツ」風に仕立てたRIDE+TECH(ライドテック)のプロボックスです。
■まさに「GRプロボックス」!
RIDE+TECH(ライドテック)は、2025年1月10日から12日まで幕張メッセで開催された「東京オートサロン2025」に、自社のエアロパーツなどを組み込んだトヨタ「プロボックス」を出展しました。
このプロボックスは、まるでトヨタGRスポーツシリーズのような外観であり、多くの注目を集めました。
東京都福生市に店舗を構えるライドテックは、「エブリィ」や「ジムニー」などスズキ車を中心としたパーツを取り扱うカスタムショップです。
ライドテックは、今季のオートサロンに自社製のエクステリアパーツや足回りパーツなどを装着して、四輪駆動のピックアップトラック「ハイラックス GRスポーツ」のような外観に仕上げたプロボックスを出展しました。
ベースとなるプロボックスは、2002年7月に登場したロールーフ型の商用バンであり、ビジネスカーとして高い評価を受けているクルマです。
全長4245mm×全幅1690mm×全高1525mmのコンパクトなボディサイズと高い積載性による利便性の高さから、近年はアウトドアユースなどの目的で個人所有される例も増えており、各カスタムショップからはプロボックス向けにさまざまなカスタムスタイルが提案されています。
そのなかでもライドテックのプロボックスの見どころは、他とは一線を画すハイラックス GRスポーツを模したデザインのフルバンパー。ハイラックス GRスポーツの特徴である台形の大型グリルがプロボックスで違和感なく再現されています。
ノーマルのプロボックスはボンネット前端がグリルに被さる形状をしているため、ハイラックス GRスポーツのフロントデザインに似せるのは困難です。
しかし、ライドテックでは専用のボンネットガーニッシュを組み合わせることで特別な加工をすることなく大型グリルを巧みに再現しています。
グリルには「TOYOTA」の大型ロゴとGRバッジが備わり、フロントドアやバックドアにもGRデザインのバッジを装着。また、自社製のリフトアップスプリングとキャンパーボルトを装着することで車高を引き上げた際のアライメント変化を補正し、実際に走行可能な仕様となっています。
ライドテックは、昨年に続き2年連続でこのGR仕様とも言えるプロボックスを出展しています。
昨年との違いは、ドアハンドルやバックドアガーニッシュ、ドアミラーなどの各部もグロスブラックで統一されクルマ全体の精悍さを引き上げている点がひとつ。
さらにマイナスインセット気味のホイールに、マッドスター製のオールテレーンタイヤを引っ張り気味で装着し、リフトアップ車両特有の迫力が強調されています。
以上の改造点以外はほぼノーマルに準じていますが、これらの変更により商用車然としたプロボックスの白いボディカラーが、特別感のある洗練された色に見える仕上がりとなっています。
ライドテックが手掛けたプロボックスは“GRプロボックス”と呼ぶのがしっくりくる存在感を会場に放っていました。
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プロボックス向けのカスタムは数多く提案されていますが、ライドテックのボディキットは最小限の変更でクルマの雰囲気を大きく変えられる点が特徴です。前回はプロトタイプの展示だったが今回は市販版を展示したといい、まもなくの展開が予想されます。