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52年の歴史に幕! 三菱「ランサー」シリーズ終了へ! 斬新“ダイナミック顔”採用で新車で買えた「唯一の最新スポーツセダン」 2025年に台湾で販売終了

くるまのニュース 2025年1月19日 21時10分

三菱自動車の台湾法人は、現地で販売しているセダン「グランドランサー」を2025年で販売終了します。

■台湾で生き残っていた「ランサー」の系譜 いよいよ終了へ

 三菱自動車の台湾法人 中華汽車は、現地で販売しているセダン「グランドランサー」の販売終了を発表しました。
 
 複数の現地メディアが2025年1月2日に報じたもので、最後まで残った「ランサー」の名称が、幕を閉じることになります。

 ランサーは1973年に登場したベーシックコンパクトセダンです。三菱を代表するモデルとして長らくラインナップされていた一方、初代モデルからラリーをはじめとするモータースポーツにも積極的に参加。数多くの功績を残していました。

 特に1991年登場の4代目で設定された「ランサーエボリューション(通称ランエボ)」は、上級モデルの「ギャラン」に搭載された高性能2リッター4気筒ターボエンジン「4G63型」とラリーで鍛えた4WDシステムを組み合わせた、ハイパフォーマンスモデルです。

 主にFIA世界ラリー選手権(WRC)を主戦場に幾度となくチャンピオンに輝くなどの成績を残し、国産スポーツセダンの代名詞として知られるようになります。

 いっぽう、2000年代以後はセダンの低迷からランサーの人気に陰りが出始め、6代目の「ランサーセダン(登場時は「ランサーセディア」)」が2010年に消滅。

 人気モデルとして君臨していたランエボも、10世代目の「ランサーエボリューション X(テン)」が2016年をもって終売しています。

 日本においては、商用バンで日産「AD」のOEM車「ランサーカーゴ」が唯一、「ランサー」の車名を冠して販売されていましたが、2019年に販売を終了。日本国内では幕を下ろしていました。

 しかし台湾では2017年に、通算8代目のランサーが登場。「グランドランサー」として現地で生産されています。

 基本的には日本でも「ギャランフォルティス」として販売されていた7代目ランサーの大幅改良型ですが、内外装を一新し、最新のデザインが取り入れられています。

 フロントには三菱の最新デザインテーマ「ダイナミックシールド」を採用し、精悍な表情を演出したほか、リアも現代風のLEDテールライトを装備し、新世代化。インテリアも新デザインのインパネや液晶メーターを備えてリフレッシュ。

 パワーユニットは1.8リッター直列4気筒「4J10型」で、最高出力139PSを発揮。トランスミッションは8速スポーツモード付CVTを組み合わせ、前輪駆動のみの設定です。

 なお最上級モデル「旗艦型」では、パドルシフトや18インチアルミホイール、サイドスカートに専用セッティングのスポーツサスペンションなどが備わるなど、スポーティさを取り入れたモデルとなっています。

 通常モデルの台湾での新車価格は65万2000~81万2000新台湾ドル(日本円で約310万~386万円)に設定。主力SUV「アウトランダー」の下のクラスに位置し、比較的手の届きやすいモデルです。

 2025年現在、三菱のセダンとして、また長く続いてきたランサーの名称を持つモデルとして唯一となっていましたが、2025年に販売を終了。

 現地では60万2000新台湾ドル(約286万円)での特別価格キャンペーンが開催されており、これをもって正式にランサーの歴史が幕を閉じることになります。

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