首都圏北部方面への大動脈である「国道4号」のなかで、埼玉県と茨城県にまたがる「春日部古河バイパス」。4車線化済みですが、さらなる改良計画があるようです。
■国道4号バイパスさらに改良
東京から埼玉、北関東エリア、東北方面へ伸びる国道4号は、名実ともに一般道の大動脈を担っています。
そのなかで埼玉県と茨城県にまたがる「春日部古河バイパス」ですが、さらなる改良計画があるようです。一体どのような計画で、どこまで進んでいるのでしょうか。
国道4号は都心を抜けると、日光街道として千住・草加・越谷を経て、旧道と「越谷春日部バイパス」に分岐し、宇都宮までそれぞれのルートを進みます。
越谷春日部バイパスは国道16号と交差すると「春日部古河バイパス」に名前が変わり、そのまま茨城県へ突入。「古河小山バイパス」「小山石橋バイパス」「宇都宮環状道路」と名前を変えていきます。
春日部古河バイパスは国道16号から先の郊外を担い、五霞ICで圏央道へつなぐアクセス機能を果たすなど、重要な役割があり、交通量は1日あたり5万台にも達します。延長は21.5kmです。
かつては2車線道路で延々と渋滞が激しい区間でしたが、2015年までに古河市内までの全線が4車線化を達成。ようやく「幹線道路」としての体裁が整いました。
さてこの春日部古河バイパスですが、茨城県内ではさらに「6車線化」が最終計画となっています。2016年には北側の古河小山バイパスが全線6車線化を達成。さらに将来的には、外環八潮から春日部へつなぐ新バイパス「東埼玉道路」も整備予定。北から南からの交通量増大でボトルネックにならないよう、交通容量の確保が求められている状況です。
さらにただ広げるだけでなく、主要交差点では立体交差化で「信号ゼロ」をめざすとしています。その一環で、まずは2021年に、道の駅「ごか」の交差点が北行きのみ立体化完成。圏央道五霞ICから信号待ちで詰まることが無くなり、ランプ部含む周辺の流入渋滞の緩和が期待されています。
では、残りの部分の立体化や6車線化はどうなっているのでしょうか。
2024年度の計画では、まず道の駅「ごか」の上り線側の立体化を中心に地質改良工事などを進め、調査設計もおこなっていくというスケジュールになっています。計画では北隣の「消防署前」の立体化も始まっていくとしています。
用地はすでにバイパス幅全体で確保されているので、あとは予算がついて工事を進めるのみです。しかし、立体化工事には交通規制が必要ですが、渋滞などの影響が大きくなることが判明。一度に丸ごと工事を進めると、多大な支障をきたすことが懸念されました。
そのため、国の方針としては一気には行わず「順次」立体化を実施するものに変更。「工事に時間を要しているが、引き続き、早期供用を目指し工事を推進する」としています。
最大の難工事となるのが、圏央道を過ぎて古河市に入る手前の「利根川」渡河部です。新たな橋を架ける必要がありますが、昨今の材料費や人件費の高騰をうけ、「今後の進捗に応じて、物価・労務費上昇を精査する」という条件もついています。