千葉市湾岸エリア周辺の道路状況が大きく変化していきそうです。市街地で始まりつつあるプロジェクトは一体どのようなものなのでしょうか。
■新IC+連続立体交差で混雑緩和へ
千葉市湾岸エリア周辺の道路状況が大きく変化していきそうです。
市街地で始まりつつあるプロジェクトは一体どのようなものなのでしょうか。
美浜区の検見川エリアで進められている事業は、東関東道「検見川・真砂スマートIC」の設置、そしてもうひとつは国道14号の「検見川立体」です。
検見川・真砂スマートICは、北から下りてきた東関東道が進路を変え、東京方面へ西進していくところに設置予定です。東京方面への乗り口と、東京方面からの降り口が設置されます。
現在、このあたりから東関東道で東京方面へ行くのは困難で「高速空白地帯」の状態です。国道357号を延々と3km走って「湾岸習志野IC」まで行くしかありません。スマートICの設置は、沿線エリアにとって悲願でもあります。
沿線だけではありません。千葉市中心部エリアから高速に乗って東京方面に行こうとすると、今までは京葉道路の穴川ICから乗ることになりますが、国道126号も県道4号も破滅的な大渋滞で、慢性的な機能不全に陥っています。
そこで検見川・真砂スマートICを設置することで、国道14号を直進するだけで東関東道へ乗ることができるようになり、穴川IC方面への交通流をこちらへ分散させて混雑緩和させる狙いもあるのです。
いっぽう、同時に整備されるのが「検見川立体」です。
こちらは国道14号の東行きについて、「千葉西警察入口」「稲毛浅間神社前」の2交差点を丸ごと高架で飛び越えるものです。
千葉西警察入口交差点も、交差する2道路の交通量がどちらも多いため、大渋滞地点となっています。こんなところにスマートICのランプをつなげれば、あっという間に東関東道の本線上まで渋滞列が連なってしまいます。そこで信号待ちを無くして約2km先まで「ノンストップ」にすることで、滞留をふせぐというわけです。
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さて気になる進捗ですが、2022年に事業化したばかりで、まだ特段の進展は見えてきていません。2024年度は調査設計が行われているところです。
いざ設計が固まっても、地中や空中に様々な支障物件があり、うまくクリアしなければ新たな高架橋やランプ、スマートIC施設を設置することができません。着工までには難しい各種調整が必要になってきそうです。
当初計画となる事業許可の資料では「2033年3月末に完成」となっている、検見川・真砂スマートIC計画。果たして美浜区や中心エリアの「劇的変化」が訪れるのはいつになるのか、今後の動向に注目です。