ホンダ「フリード」をキャンピングカー仕様に仕立てたモデルが東京オートサロン2025で展示されました。
■軽キャンでもバンコンでもないジャストサイズな第三のキャンパー登場!
ホンダ「フリード」といえば、トヨタ「シエンタ」と並びコンパクトミニバンを代表するモデルです。
そんなフリードをキャンピングカー仕様に仕立てたモデルが東京オートサロン2025で展示されました。
自動車カスタムの祭典「東京オートサロン」には、国内外のメーカーが自社のセンスを遺憾なく発揮して創造したクルマが展示されます。
2025年は857台のカスタムカーが展示されましたが、昨今はドレスアップ、チューニングというカテゴリーだけでなく、キャンピングカーも展示されるようになりました。
キャンピングカーはここ10年、毎年右肩上がりに登録台数が増加しています。
日本で人気の「バンコーバージョン(通称バンコン)」というタイプはトヨタの「ハイエース」や「タウンエース」がベースになっています。
そんな人気のハイエースやタウンエースとは違うバンコンが、オートサロン会場に展示され脚光を浴びました。
キャンピングカーメーカー「ロッキー2」が、ホンダ「フリードクロスター(5人乗り)」をベースに製作した「フリードクロスターMV(Mountain Village)」です。
フリードはホンダの人気コンパクトミニバンで、2024年にモデルチェンジしたばかり。
ハイエースなどよりは扱いやすいボディサイズ、両側スライドドアといった利便性に加えて、フリードとフリードクロスターという2つのデザインが採用されています。
今回のバンコンは、フリード クロスターをベースに内部に車中泊装備をインストールしたのですが、その中核となるのが1800mm×1270mmというサイズのベッド。
リアシートを倒した上にマットを載せて、後部フレームの上のマットと結合するという構造になっています。
大人2人が寝られるサイズですが、1人旅ならよりゆったりと休むことができるでしょう。
車両後部にはシェルフとキャビネットが備え付けられており、モノを置いたり、ちょっとした作業ができるようになっています。
マットの一部を外せば、対面式のダイネットに早変わり。中央スペースにテーブルを備えることで、くつろぎスペースが生まれます。
電装系もなかなか充実しており、92Ahサブバッテリー、1500Wインバーター、走行充電システムなどが標準装備。
もちろん100VコンセントやUSBポート、12Vソケットも付いているので、出先で家電の使用やガジェットへの充電が可能です。
昨今の車中泊シーンでは、1人もしくは2人といった少人数で車中泊を行うユーザーが増加。
そのため、軽バンをベースにしたキャンパーやタウンエースや日産「NV200バネット」をベースにしたバンコンの人気が高まっています。
ただ、ユーザーからは「軽サイズでは居住空間が狭い」「商用バンはスタイルがイマイチ」といった声も聞かれます。
そんな中で、今回のフリードクロスターMVは、女性の車中泊派にも満足できるベース車なのではないでしょうか。
ちなみに同モデルは標準装備状態でもすぐに車中泊が楽しめるようになっていますが、オプションのFFヒーターを装備すれば厳冬期の宿泊も快適に。
さらに天井断熱加工を追加することで、夏冬の苛酷な時季の車内ストレスを減らすことができるでしょう。
価格は車両と標準装備を合わせて398万円からで、納期や約半年ほど。なお8ナンバーのキャンピングカー登録とはせず、3ナンバーのままとなっています。
軽キャンパーやタウンエースバンのバンコンと比較すると、納得のプライスと納期と言えます。
時間にとらわれることなく、自由な旅を楽しみたいという人はぜひ注目したい1台です。