「東京オートサロン2025」にて、筑波研究学園専門学校は日産「マーチ」のカスタムカー「MARCH 718 Speed Ster」の実車を公開しました。一体どのようなモデルなのでしょうか。
■「MARCH 718 Speed Ster」実車公開!
東京オートサロンには毎年さまざまな自動車メーカーやチューニングショップ、パーツメーカーなどが車両を出展していることで知られていますが、もう1つ定番となっているのが各種学校の学生が手掛けたカスタマイズカーの存在です。
今回、茨城県土浦市にある筑波研究学園専門学校(TIST)が出展したのは「MARCH 718 Speed Ster(マーチ718スピードスター)」というオープンモデルで、往年のポルシェ「356スピードスター」を思わせるクラシカルなスタイルが目を惹く1台です。
この車両のベースは車名にもある通り、日産「マーチ(2代目)」で、学校の教材車として使われていたモデルをもとに作り上げられたもので、特徴的なボディパネルはスチールで骨組みを作り、そこに鉄板を貼り合わせるというメタルワークで形作られています。
またヘッドライトはフォルクスワーゲン「ニュービートル」用、フロントウインカーはベースのマーチのフェンダーに備わるウインカーを移設しており、テールランプはトレーラー用のものを流用と、既存のものを上手く組み合わせてクラシカルな雰囲気を実現。
クラシックカーらしいナローなホイールはテンパータイヤ用のホイールを4本集めてきてブラックに塗り直したものとなっていました。
インテリアも、ステアリングは日産「パオ」用、メーターはバイク用、そしてシートはダイハツ「ミラ」の商用モデルのリアシートを流用しており、こちらも見事な組み合わせで作り上げられていました。
一方、メカニズム的な部分やフロアパンなどはベースとなったマーチのままということで、前輪駆動レイアウトやフロントストラット、リアトーションビームの足回りも不変というのも面白いところです。
そんなマーチ718スピードスターですが、実は2016年の東京オートサロンに一度展示されており、“718”という数字は当時の7期生18人の学生が手掛けたことに由来しています。
オートサロン後は学内で展示、保管がなされていましたが、経年劣化が目立つようになってきたことから今回レストアを実施し、ボディの補修及びリペイントや、シート表皮をホワイトからブラウンにするなどのリメイクが施されました。
機関系も長期間手入れをされることがなかったため、エンジンオイルとクーラントが混ざり合って乳化してしまうなどの不具合が生じてしまっていましたが、こちらも修理を実施して無事に走行が可能な状態まで復活。
会場への搬入も自走で行うことができたそうで、オートサロン終了後は再び学内で展示される予定とのことです。