「東京オートサロン2025」にて、STANCE MAGICはポルシェルックの「COPERCHE 887GT-K」の実車を初公開しました。一体どのようなモデルなのでしょうか。
■「COPERCHE 887GT-K」実車初公開!
2025年1月10日から12日に、カスタムカーの祭典「東京オートサロン2025」が幕張メッセ(千葉県美浜区)で開催されました。
数多くの車両が展示されるなか、遠くから見ると“ミニカーのようなポルシェ”を見つけました。
一体どのようなクルマなのでしょうか。
ポルシェ「911カレラ」といえばスポーツカー好きはもちろん、それほどクルマに興味がない方でも思い浮かべるスポーツカーです。
数ある911カレラの歴代モデルのなかで「997」と言われるモデルは、2004年から2011年に発売された6代目911のことを意味します。
そんな997型の911カレラ風の小さなオープンカーが、CLSとSTANCE MAGIC(スタンスマジック)の合同ブースには展示されていました。
この“小さなポルシェ”とも言えるモデルを作り上げたのは、株式会社パンドラのスタンスマジック事業部の高松さん。
ベースの車両となっているのはポルシェ…ではなく、ダイハツの軽オープンカー初代「コペン(L880K)」とのことで、車名も「COPERCHE 887GT-K(以下コぺルシェ)」と名付けられていました。
その特徴的な名前は、997型の911カレラのなかでもパフォーマンスを追求したモデル「911 GT3(997)」がモチーフであることと、ベース車両のコペンの型式L880Kが由来だといい、ナンバーも“811”と愛嬌たっぷり。
同車を製作した動機について高松さんは、
「昔コペンのエアロを作っていた時期があったんですよ。
その時もポルシェっぽい感じでしたが、今回ふと思い出して、本格的に作ってみたらどうなるのかなと思って。
まず絵を書いてみたらなんとなくいけそうだなと思い、そこからパーツを選び初めて、1人で9ヶ月かけて作り上げました。
オートサロン搬入前日に仕上がりましたよ(笑)」
と笑顔で話してくれました。
またコペンをポルシェルックに近づけるにあたってのポイントとして、
「本物のポルシェはタイヤフェンダーももっと大きくあいているけど、こちらは軽なのでそんなに大きくできない。
タイヤやホイールも小さいし、細かく見ていくと全体のバランスをとっていくのが非常に難しい。
後付け感の無い様に仕上げることに努めました。」
と、バランスを見ながらのスケール合わせが肝とのことでした。
ボディはピラーと左右のドアと左右のフロントフェンダー付近までがコペンのままで、その他は全てワンオフ製作とのこと。
またテールランプには“本物の997用”が採用されていたり、リアガラスにはダイハツ「タント」のフロントガラスをカットして装着するなど、既存車種のパーツを採用。
しかし、ボディのR(曲線半径)とランプのRが少し違うなど、仕上げるにあたって造形の微妙な違いに難しさを感じ、苦労したといいます。
なおワンオフだからこその自由度を活かし、こういう形に仕上げたいというイメージを頭の中で完成させて、ボディのラインやパーツの配置を決める楽しさもあるといい、
「板金塗装を学ぶ若い子に、板金塗装でここまでできるということ見てもらいたいね。」
と厳しいながらも、板金塗装を学ぶ若い人たちにエールも送っていました。
コペルシェは、本物風にきっちり仕上げながらもコペンのボディサイズだからできる遊び心も散りばめられたユニークな1台でした。