日産・自動車大学校が「東京オートサロン2025」で初公開したカスタムカー「NEO SKYLINE」について、SNSなどでは来場者を中心にさまざまなコメントが投稿されています。
■学生の「ケンメリ」敬意の作品に大反響 「トモアキブルー」も高い評価
日産グループで自動車整備専門学校の日産・自動車大学校は、2025年1月10日に開幕したカスタムカーショー「東京オートサロン2025」で、カスタムカー「NEO SKYLINE(ネオスカイライン)」を公開しました。
SNSなどでは、主に来場者を中心にさまざまなコメントが投稿されています。
今回披露されたネオスカイラインは、日産京都自動車大学校(以下、京都校)の自動車整備・カスタマイズ科 4年生が、6か月間の製作期間を経て、授業の集大成として作り上げたカスタムカーです。
ベース車は日産が販売していた2ドアクーペ「スカイラインクーペ」(11代目・V35型)で、「現代のケンメリ」というコンセプトのもと、学生たちによる「新たにケンメリの魂を宿したクルマを造りたい」という思いでカスタムしました。
“ケンメリ”とは1972年に発売された4代目スカイラインの愛称。「ケンとメリーのスカイライン」というキャッチコピーのもと、若い男女のデートを描いた広告が大ヒットし、以後ケンメリと呼ばれるようになりました。それから現在まで根強い人気を誇ります。
車名の「NEO」は、30代~50代に対する学生たちの思いが込められ、“N”は「懐かしさ(Nostalgia)」、“E”は「夢中(Enthrall)」、“O”は「斬新さと独創性(Originality)」を表し、それぞれの頭文字を組み合わせてNEO SKYLINEと命名。
コンセプトを具現化するために、実際のケンメリの部品やデザインをそのまま流用するだけではなく、ケンメリらしさを残しながらも今の時代に合ったスタイルを探求しました。
フロントフェイスは、ボンネットやフェンダーなどのインナー(内部)パネルを、ベースのV35型をそのまま使いつつアウターパネルを自作して大胆にイメチェン。
ケンメリらしいヘッドライトはバイク用2灯LEDを用い、その周りのベゼルは学生がCADと3Dプリンターを用いて製作。現代の高度な技術も使っています。
伝統的なボディサイドの“サーフィンライン”は、ベース車のインナーパネルをそのままに新しく描いたため、ラインの形状で左右差が出ないようにすることが苦労ポイントだったと話します。
クオーターの「Skyline」「GT」バッジや、インテリアやパンフレットの「NEO」の文字とカラーなどは、複数のスカイライン歴代モデルから取られたもので、歴代スカイラインに対する敬意も表しているといいます。
リアは、ケンメリそのもののテールランプではなく、大型トラック用の市販品を採用。ケンメリの丸目デザインを現代流に解釈し、LEDの灯体を用いることで、懐かしさを持ちつつ新しいデザインになっています。
ボディカラーは、オリジナルカラーの「トモアキブルー」を採用。ケンメリのカタログカラー「ブライトブルーメタリック」をベースにパールを加え、懐かしさの中にも新しさを表現したもので、「トモアキ」とは色を考えた学生の名前だそうです。
内装は、ターゲットの40・50代にマッチするように、ブラックを基調にブルーのアクセントをあしらったレザー素材を用い、高級感と落ち着きを表現しています。
会場では非常に多くの来場者で盛り上がっており、SNSでも実際に見た印象を投稿している人も多くみられます。
特に「ステキなオマージュ!」「これは最高!」「素直に凄いし、褒めたい」「若い人たちがケンメリを素材に今風を考えて制作。良いではないですか」など、デザインや若い学生によるケンメリのオマージュという点が、当時ケンメリにあこがれていた世代に響いているようです。
また、「実際に見てきたが見た目はもちろん、特にトモアキブルーなる色が非常に綺麗だった」と、オリジナルカラーのトモアキブルーへの高評価のコメントも寄せられています。
さらに、「こういった子たちが日産を背負って立って欲しい!がんばって!」「スカイライン愛が詰まった1台です。がんばって」「これを活かしてステキなクルマを作ってください!」と、こうした製作実習を活かしてクルマづくりに励んでほしいという、学生への応援の声も多く見られました。