スズキは2025年1月17日、新型「e VITARA(イービターラ)」の市販モデルを「インドオートエキスポ2025」で一般公開しました。インドで生産される同社初の量産BEV(バッテリーEV:電気自動車)で、2025年夏以降世界で販売される予定の世界戦略モデルです。
■スズキのBEV世界戦略車第一弾「イービターラ」がインドで一般公開
スズキは2025年1月17日、同社初の量産BEV(バッテリーEV:電気自動車)である新型「e VITARA(イービターラ)」市販モデルを、インド・ニューデリーで一般公開しました。
同日より1月22日まで開催の「Bharat Mobility Global Expo 2025(インドオートエキスポ2025)」に出展されます。
新型イービターラは、2024年11月にイタリア・ミラノで初公開された、スズキのBEV世界戦略車第一弾です。
2025年春よりインドのスズキ子会社であるマルチ・スズキ・インディア社(マルチ・スズキ)のグジャラート工場で生産を開始し、2025年夏頃からインド、欧州、日本など世界各国で順次発売されます。
新型イービターラのボディサイズは、全長4275mm×全幅1800mm×全高1635mm、ホイールベースは2700mmで、最低地上高は180mmを確保し、乗車定員は5名です。
BEV専用に新開発したプラットフォーム「HEARTECT-e」を採用。軽量な構造に加え、高電圧保護、ショートオーバーハングによる広い室内空間を確保します。
またメインフロアはフロア下メンバーを廃止することで、コンパクトなサイズのなかに電池容量を最大化しているのも特徴です。
パワートレインは、モーターとインバーターを一体化した高効率のeAxle(イーアクスル)を採用し、主電池には、安心・安全を追求したリン酸鉄リチウムイオンバッテリーを搭載します。
なおバッテリー容量は49kWhと61kWhの2タイプが用意され、後者にはリアにもイーアクスルを搭載する電動4WD「ALLGRIP-e」が設定されます。
インドオートエキスポ2025会場では、インド国内仕様の新型イービターラ量産モデルを初めて公開しました。
異なるボディカラーの8台の展示車に加え、車両のカットモデルやeAxleなどのBEVユニットの技術展示もおこなわれます。
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スズキの鈴木 俊宏 代表取締役社長はニューデリーでのイービターラの一般公開に際し、次のように話します。
「イービターラは、先日発表した『10年先を見据えた技術戦略』で掲げる、エネルギー極少化の第一歩です。
これからもスズキは、インド、そして世界中でサステナブルな未来を目指し、前進してまいります」
またスズキでは、インドにおけるBEVの普及に向けた取り組みとして、マルチ・スズキの持つインド国内の販売・サービスネットワークを活かし、充電設備など、ユーザーが安心してBEVを使用できる環境の整備を進めていくとしています。