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ついに警察が「軽トラ」導入! なぜ? 「取り締まりに活用?」「意外と便利かも」反響多し! ダイハツ製軽トラが全国61台配備 警察庁が語る目的とは

くるまのニュース 2025年1月21日 9時10分

警察庁は、全国に61台の「軽トラック」を2025年3月末までに整備する予定です。どのような導入理由なのでしょうか。

■SNS上では「心強い」「これから活躍すると思う」などの声も

 警察庁は、全国の警察に初めて「軽トラック」を導入する方針を明らかにしています。
 
 では、この軽トラックは一体どのように活用されるのでしょうか。

 警察においてはパトカーをはじめ、白バイ、事故捜査車両、レスキュー車など、さまざまな車両を駆使して活動をしています。

 あまり知られていませんが、警察にはヘリコプターで上空から逃走する犯人を追跡したり、警備艇と呼ばれる船舶で海上のパトロールや救助活動をしたりする業務も存在します。

 このように警察はあらゆる種類の乗り物を所有していますが、このたび警察庁は全国の警察に初めて「軽トラック」を整備する方針を明らかにしました。

 では、一体なぜ軽トラックを整備することとなったのでしょうか。

 この背景には、2024年1月1日に石川県能登地方で発生した「能登半島地震」があります。

 能登半島地震が発生した際には、緊急車両や救援物資の運搬車両が通行するための緊急輸送道路が寸断され、地震発生当初に救助活動や救援物資の輸送などが滞ってしまう状況が多くみられました。

 これを教訓として警察庁では、悪路や狭い道において高い走破性を誇り、また優れた積載能力を有する軽トラックを全国警察に整備し、災害発生時に活用することを決定しました。

 一般的に軽トラックは全長や車幅が短く、狭い道でもスムーズに走行できるほか小回りがききます。

 さらに荷物をたくさん運べる、燃費が良いといった特徴もあります。

 災害時、警察ではチェーンソーやエンジンカッター、現場を明るく照らすための投光器など、あらゆる装備資機材を運搬しなければならないため、軽トラックの整備には大きなメリットがあるといえるでしょう。

 軽トラックは2024年度中、つまり2025年3月末までに全国の警察に整備される予定です。

 また整備台数は各都道府県警察に1台ずつを基本とし、大規模災害の発生後に孤立が想定される半島を有する青森、千葉、静岡、石川、和歌山、大分、鹿児島の7県警察には3台ずつ、全国で合計61台を整備します。

 なお整備される軽トラックはダイハツ製の車両であり、1台あたり購入価格は約100万円です。

 さまざまな車両が販売される中、比較的安く購入できる点も軽トラックの魅力といえるかもしれません。

■全国に軽トラ配備…何に使う? 警察庁の答えは?

 そして、全国に整備される軽トラックの活用方法について警察庁は、以前おこなった取材において次のように説明しています。

「災害時は被災地等における装備資機材の搬送用務、災害時以外は放置自転車等の搬送用務に使用することを想定しています」

 この回答を踏まえると軽トラックは災害時だけでなく、盗難の被害にあって放置された自転車の搬送など、警察の通常業務にも活用されるものと考えられます。

 そのほか整備される軽トラックの仕様について、警察庁は次のように話しています。

「車種や仕様、塗色は、幅広い警察活動をおこなうため市販車と同じです。

 なお、駆動方式は四輪駆動であり、塗色は各都道府県警察において決めることとしています」

 軽トラックにはパトカーのような白黒ラッピングをせず、白やシルバーといった一般車両に溶け込んで活動できる色が採用されるものとみられます。

なぜ全国に警察が軽トラを配備?(イメージ)

 軽トラックが警察車両として整備されることに対してSNS上では、「災害が頻発しているので、こういう備えは心強い」「軽トラは便利なので各地で活躍すると思う」「災害時に軽トラは最強」といった好意的なコメントが多く寄せられています。

 加えて、軽トラックの整備数に関して「北海道に1台は少なくない?」といった声や「県に1台と言わず、すべての警察署や公共機関が持っていて良いと思います」などの意見が聞かれました。

 現時点では全国で61台しか整備されない予定ですが、今後の軽トラックの活躍状況によっては整備が広がる可能性もあるといえるでしょう。

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 SNS上においては上記のほか、「軽トラックをスピード違反取締車にしても良さそう」といった意見もみられました。

 警察が災害時以外の場面で軽トラックをどのように利用するのか、これからの動向に注目が集まっています。

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