「東京オートサロン2025」にて、ロッキーオートは「ロッキー2000GTオープンモデル」を公開しました。一体どのようなモデルなのでしょうか。
■幻の「ボンドカー」が新車で買える!
2025年1月10日から12日にかけて幕張メッセ(千葉市美浜区)で開催された「東京オートサロン2025」において、ロッキーオート(愛知県岡崎市)は「ロッキー2000GTオープンモデル」の実車を公開しました。
一体どのようなクルマなのでしょうか。
トヨタ「2000GT」は、1967年に登場した日本を代表する伝説的なスポーツカーです。
その流れるような美しいデザインと高い性能によって、国産車の可能性を世界に示した1台ですが、生産台数はわずか337台と非常に希少。
また、映画「007は二度死ぬ」において、主人公ジェームズ・ボンドが運転する「ボンドカー」として、特別仕様のオープンモデルが登場したことでも知られています。
このオープンモデルは市販されなかったものの、トヨタ2000GTの名声を国内外に広め、現在でも多くのファンにとって憧れの的となっています。
今回ロッキーオートが展示していたロッキー2000GTオープンモデルは、まさにこの幻の名車を復刻したもので、同車の設計には、トヨタ2000GTの開発者である細谷四方洋氏が監修として参加。
往年の名車を現代技術で蘇らせ、最新の装備を加えた快適なスポーツカーとして再現しています。
一般的なレプリカは既存の車両を改造して作られるケースが多いなか、ロッキー2000GTオープンモデルは、オリジナルのプロポーションやドライビングポジションを忠実に再現しつつ、2リッター直列6気筒エンジン(最高出力150ps、最大トルク190.2Nm)や最新のトランスミッション、サスペンション、空調システムを採用。
また、自作のフレームを使用することで、日本の公道で走行可能な基準をクリアするとともに、オープンボディでありながら十分な剛性を確保しています。
外観は、実際の2000GTを基にデータ化し、その美しいデザインを忠実に再現。
フェンダーミラーやバンパー、ライトグリルなどは、当時と同じ素材を使いメッキ加工を施すことで、当時の質感を完璧に再現しています。
内装にもこだわりが詰まっており、オリジナルモデルで採用されていたローズウッドのウッドパネルに加え、オリジナルタイプの7連メーターを装備。
その中に最新のエアコン吹き出し口や操作パネルを違和感なく組み込み、伝統と現代技術が融合したデザインとなっています。
サイドブレーキはフット式を採用し、解除はステッキレバーを引くだけの操作性も実現しています。
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そんなロッキー2000オープンモデルですが、実は前回の東京オートサロン2024でも披露していました。
実際に多くの反響があったといい、今回のモデルについてロッキーオートの渡辺喜也社長は次のよう語っていました。
「去年お客さんからフィードバックでもらった『こうなったらもっといいよね』という言葉を現実にしました。
例えばメーター周りが全然変わっていたりするんですよ。
その結果やっぱりお客さんにはものすごく受けて…僕らはどんどん毎年毎年アップデートを繰り返して、とにかくお客さんのファーストで作るようにしています」
実際に昨年モデルと比較すると、センタークラスターのデザインが刷新され、メーターの配置が変更されており、よりオリジナルモデルに近い造形へと進化していました。
なお同車は、消費税や登録認可まで全て含めて3330万円で販売しているといいます。