トヨタがまもなく発売する「アルファード」のPHEVモデルとは、どのようなモデルなのでしょうか。
■300馬力超え「高性能アルファード」どんなモデル?
トヨタは高級ミニバン「アルファード」を一部改良し、新たにPHEV(プラグインハイブリッド車)を追加して、2025年1月31日に発売します。
どのような違いがあるのでしょうか。
アルファードは2002年に登場しました。押し出しの強いデザインや高級感のある内装を採用し、「高級ミニバン」ジャンルを開拓。2008年に登場した兄弟車「ヴェルファイア」とともに、ミニバン市場をけん引する人気モデルとなっています。
現行型は2023年6月に登場。アルファードが4代目、ヴェルファイアが3代目です。
ボディサイズは先代同様ながら、「TNGA GA-K」プラットフォームの採用によるボディ剛性や走行性能など、クルマとしての基本性能を大幅に向上。
先代の末期では人気が低迷していたヴェルファイアでは、専用ブレース採用に加え、アルファードにはない高出力仕様の2.4リッターターボエンジン設定など、スポーティな走りを付与し、キャラクターの違いを明確にしています。
内外装デザインも改め、運転支援機能「トヨタ セーフティ センス」も熟成した最新のものを採用し、先進性能も高めています。
2025年1月、アルファード/ヴェルファイアで初の一部改良が実施され、装備の見直しとともに、アルファードには新グレードの追加が図られました。
さらに、アルファード/ヴェルファイア両車の最上級グレード「エグゼクティブラウンジ」に、シリーズ史上初のPHEV(プラグインハイブリッド)モデルが追加されました。
PHEVモデルでは、単にEV走行を増やしただけでなく、走行性能や快適性能も向上させ、アルファード/ヴェルファイアのコンセプトである「快適な移動の幸せ」をさらに高めたといいます。
パワートレインは2.5リッターエンジンに、フロント182馬力(134kW)・リア54馬力(40kW)のモーターと、51Ahの大容量リチウムイオンバッテリーを搭載。
これにより、システム最高出力は306馬力を発揮し、スムーズな加速を実現。同時に、EV換算走行距離は73km、燃費は16.7km/L(WLTCモード)を達成。静かで燃費の良い走行も可能としています。
また、バッテリーは車体中央の床下に搭載したことで、通常のハイブリッドモデルよりも低重心化につながったほか、ボディの最適化も図ることで、揺れの少ない乗り心地と安定した走りを実現しました。
さらに、「スムーズストップ」制御を新採用。ブレーキング時にクルマのフロントが急に沈み込むノーズダウンを抑制し、乗員に不快な思いをさせず、安定した姿勢をもたらします。
このほか、遮音材や吸音材の追加なども行われています。
機能面では、災害時などに役立つ外部給電機能(AC100V/1500W)を標準装備し、電子レンジなどの家電製品の使用も可能です。
また、バッテリーに蓄えた電気を住宅などに供給する「V2H(ヴィークル・トゥ・ホーム)」にも対応し、停電や災害時でも蓄電池として利用できるほか、V2H機器と接続することで、家庭用電力としても利用することができます。
さらに、はじめはバッテリーを使い、バッテリーがなくなったらエンジンがかかって給電が可能な「HV給電モード」を設定。この機能はレジャーやアウトドアで役に立つもので、バッテリーが満充電でガソリンが満タンの場合は、約5.5日分の電力を賄うことができます。
内外装では、PHEV専用装備として、シルバースパッタリング塗装の専用19インチアルミホイール、本杢ステアリングホイール、ウルトラスエード貼りの天井を採用。上級モデルらしい上質感と特別感を演出しました。
なお、乗車定員は3列目が2人がけとなっていることから、6人乗りとなっています。
アルファード エグゼクティブラウンジ PHEVの価格(消費税込)は1065万円、ヴェルファイア エグゼクティブラウンジ PHEVが1085万円です。