2025年1月16日、レクサスは「RC F」の生産終了を発表したほか、新たな「ファイナルエディション」を発売しました。どのような仕様になっているのでしょうか。
■11年の歴史に幕を下ろすファイナルエディション
2025年1月16日、レクサスは「RC F」に新たな「Final Edition(ファイナルエディション)」を設定したことを発表し、同日発売しました。また、標準モデル「RC」にもファイナルエディションを設定、発売しています。
RC Fは、2010年に生産終了した「SC」の後継車として2014年10月にデビューした2ドア・クーペ「RC」をベースに開発されたハイパフォーマンスモデルで、RCと同日に発デビュー。
ちなみにRC Fの“F”は、レクサスの開発拠点がある「富士スピードウェイ」から取られ、サーキット走行を想定した高いスペックに開発されたことを意味します。
その後RCは2018年10月にマイナーチェンジが実施されていますが、RC Fは遅れて2019年5月にマイナーチェンジを受けて現在に至ります。
ボディサイズは、全長4710mm×全幅1845mm×全高1390mm、ホイールベース2730mmで、RCより全長+10mm×全幅+5mm×全高-5mmの違いがあります(ホイールベースは同じ)。乗車定員はRC、RC Fともに4人となっています。
RCのスタイルは、車名が示す「Radical Coupe」のとおり、流れるようなエレガントかつエモーショナルなデザインのRCをベースに、専用のフロント・リアバンパー、エンジンフード、トランクリッドを採用し、専用の19インチアルミホイールと専用強化サスペンション、強化ブレーキで足回りを固めたアグレッシブなモデルとなっています。
パワートレインは、最高出力481PS・最大トルク535N・mを発生する3.5リッターV型8気筒自然吸気ガソリンエンジンに、8速ATを組み合わせる後輪駆動となっています。
レクサスは、今回の発表でRCおよびRC Fについて2025年11月をもって生産終了すると発表、RC Fは2014年のデビュー以降、57の国と地域で累計1万2000台を販売したことも伝えられました。
今回発売されたRC Fファイナルエディションは、レクサスがこれまでのRC Fへの愛顧と感謝を込めて設定されたもので、限定200台の販売となります。なお、これまで販売されていた各グレードはすべて終売、限定車ファイナルエディションのみとなります。
ファイナルエディションは、カーボンのルーフやフロントスポイラーをはじめとするエアロパーツを採用していることから、ベースとなったのは「カーボンエクステリアパッケージ」かと思われます。
RC F ファイナルエディションは「公道からサーキットまでシームレスに楽しめる走り」をさらに追求するために、高精度チューニングエンジン・リヤディファレンシャルを採用。
高精度チューニングエンジンは、ムービングパーツの緻密な質量合わせやクリアランスの調整などを行い、回転バランスの最適化とフリクション低減を実施することで、V8エンジンならでは伸び感に磨きをかけ、滑らかな回転フィールとエモーショナルなエンジンサウンドを実現しています。
高精度チューニングリヤディファレンシャルは、熟練の技術者がバックラッシュ(ディファレンシャル内のピニオンギヤとリングギヤの遊び)調整を手作業で実施し、加減速の応答性を向上するとともに、上質なドライビングフィールを提供しています。
ファイナルエディション専用の装備としては、エクステリアではBBS製メタルスターグロスブラック塗装の19インチ軽量鍛造アルミホイール、ブラック塗装+スモーク塗装加飾のドアミラーが装備。
インテリアは、ブラック&フレアレッドのカラーとなり、ウルトラスエードのスポーツシート、メーターフードを装備、フロントコンソールにカーボン製の”Final Edition”ネームプレートが採用されるほか、8インチ液晶メーターに専用オープニングを演出する設定が施されています。
ボディカラーは、新規設定色「ソニックイリジウム」を含めた全7色のラインナップとなっています。
細かいところでは、車検証ケースが“Final Edition”専用のスエード調ファブリックのものとなります。
価格は1360万円(消費税込)で、これまで販売されてきたカーボンエクステリアパッケージの1138万円より222万円高い設定となっています。
RC Fファイナルエディションは、11年の歴史を飾る集大成となる特別なモデルとなっています。