東京オートサロン2025のホンダブースで、乗車体験が長蛇の列となっていたのが、ホンダブースで初公開された「シビックタイプR レーシングブラックパッケージ」です。どのようなモデルなのでしょうか。
■ブラックな内装がイイ!
2025年1月10日から12日まで幕張メッセで開催された東京オートサロン2025には、自動車メーカーも多く参加しており、コンセプトカーや市販予定モデルなどがズラリと展示されました。
その中でも乗車体験で長蛇の列となっていたのが、ホンダブースに展示された「シビックタイプR レーシングブラックパッケージ」です。
2022年9月に発表された現行型のシビックタイプRは、純ガソリンエンジンを搭載した最後のタイプRとなるというウワサも手伝ってか注文が殺到し、早々に受注停止となって現在に至っていますが、今回新たに追加された「レーシングブラックパッケージ」のみ受注が再開されるということで、注目度が高まったようです。
そんなレーシングブラックパッケージは、その名の通りブラックを基調としたインテリアで光の反射ノイズを徹底的に抑制し、ドライバーがより運転に集中できる環境を作り上げたもの。
代表的な変更点は、通常モデルではレッドとなるフロントシート表皮やフロアカーペットがブラックとなり、ダッシュボードやフロントドアライニングにウルトラスエードが貼り込まれているという点です。
特にダッシュボードは1枚ものの生地で仕上げられており、これを実現するためにプラスチック製品を成形するときに用いるような真空成形の技術が用いられているのだとか。
それ以外の部分ではエアコンの操作ダイヤルや吹き出し口のノブなどもブラックとし、通常モデルではレッドとなるステアリングやシフトブーツなどのステッチもシルバー系のカラーとなっているのもポイントです。
さらに通常のシビックタイプRではオプション設定となるワイヤレス充電器や、そもそも設定のない自動防眩ルームミラーも標準装備。これもシフト操作の妨げになりかねない充電ケーブルを不要とし、後続車のヘッドライトの反射を自動的に抑制することでドライビングに集中できる環境を作り上げる一環となっています。
このように、単に黒内装としただけでなく、実はかなりのこだわりが詰まったレーシングブラックパッケージ。価格は599万8300円(消費税込み)とお安くはありませんが、新たに受注を受け付けるというのは待ち望んでいた人にとっては朗報と言えるのではないでしょうか。
なお、今回のレーシングブラックパッケージの追加はあくまで“新規パッケージ追加”という扱いであり、改良などではないため、ベースのシビックのマイナーチェンジで実施されたUSBのタイプC化やHonda CONNECTディスプレイへのGoogle搭載などはなされていないので、すでにタイプRに乗っているユーザーにとっては一安心(?)と言えそうです。