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あなたは「満タン派」or「半分派」? ガソリン価格“暴騰”の今どっちが良いの!?「なるべく燃料消費を抑えたい…」でも“給油タイミング”によってトラブルの可能性も

くるまのニュース 2025年1月24日 12時30分

ガソリンを給油するとき、満タンまで入れるか、半分までに留めておくか、意見が分かれるところです。どちらの方がより推奨されるのでしょうか。

■ガソリン給油は「満タン」が良い?それとも「半分」?

 ガソリン(燃料)の店頭価格は、2024年12月19日以降に5円ほど値上がり、さらに2025年1月16日から5円ほど値上げされました。
 
 これはガソリン補助金の段階的撤廃による影響ですが、約2か月で10円ほど高くなったため、多くの自動車ユーザーに影響が出ています。
 
 なるべくガソリンの消費を抑えて、クルマの維持費を軽減したいところですが、ではガソリンを給油する際には「満タンまで入れる」か、「半分までに留める」べきか、どちらの方が推奨されるのでしょうか。

 まずは「給油のタイミング」について都内のガソリンスタンドのスタッフに聞いたところ、以下のような回答がありました。

「可能であれば、ランプが点くより前に入れるのが良いと思います。一般的なクルマであればランプが点いてからも数kmは走れますが、近くに営業中のスタンドが無い状況も考慮して、事前に入れておいた方が安全でしょう」

 一般的に、クルマはガソリンが残り少ないことを表す「燃料残量警告灯(黄色いガソリン給油機のマーク)」が点灯してから約50kmは走れるように設計されています。

 しかし、すぐにガソリンスタンドが見つからない場合もあります。また燃料メーター自体も多少の誤差はあるため、燃料残量警告灯が点灯するギリギリまで給油を粘るのは得策ではありません。

 燃料メーターが半分以下、もしくは遅くとも3分の1まで下がったタイミングで給油するのが安全ですし、粘った結果、慌てて開店している遠方のガソリンスタンドに行く必要も無くなります。

 次に本題の「給油する際のガソリンの量」についてです。

■それぞれの「メリット」と「デメリット」を見極めよう!

 先に結論を述べると、満タンにするにしても半分までに留めておくにしても、双方ともメリットとデメリットがあるので、自身のニーズに合致した方を選ぶべきでしょう。

それぞれの「メリット」と「デメリット」を見極めよう!(※画像は「燃料残量警告灯」が点灯した様子)

 まず満タンにしておくメリットは、災害時の備えになることです。

 たとえば大地震が来た場合、ガソリンスタンドが営業していない、もしくはガソリンが売り切れているといった理由で、給油したくてもできない状況になりえます。

 万が一の状況に陥った際、移動したくてもできず、帰りたくても帰れない状況を避けるためには、普段から満タンにしておくクセをつけておくことは有効です。

 仮に家の電気が止まってしまっても、プラグインハイブリッド車(PHEV)であればエンジンで発電して非常用の電源として使えたり、それ以外でもコンセントの付いたクルマであればちょっとした電気機器を使用したりスマホの充電ができたりと、今やクルマの利用方法は移動するだけではありません。

 一方で、満タンにしておくデメリットは、車体が重くなることで、燃費が少し悪化することです。

 その逆に、給油を半分までに留めておくメリットは、車体が軽くなるため燃費がわずかに良くなること。

 ガソリンの重量は1リッターあたり約0.75kgであり、たとえば40リッターのタンクを搭載した車種であれば、ガソリン満タンの状態と半分の状態では約15kgの差が出ます。

 平均的なクルマを例にした試算では、車体が1kg軽くなるごとに1リッターあたりの燃費が0.01km伸び、15kg軽くなれば1リッターあたりの燃費は0.15km向上。

 これを上記のクルマの容量の半分である20リッターに当てはめて計算すると、満タンにするよりも燃費が3kmほど良くなる計算です。

 ただし、そこまで大きな差ではないので、「燃費が良くなるから半分に留めるべき」だと結論付けられるほどのものではありません。

 本気で燃費を良くしたければ、運転時には急発進や急ブレーキを避けて、また車内に積んだ無駄な荷物を降ろした方が、よほど効率的であると言えるでしょう。

 そして半分までに留めておくデメリットは、先述したような災害時に困ることです。

 とはいえ、災害に巻き込まれることは人生でそう頻繁に起きることでもないため、やはりどちらがいいかは個人の判断にゆだねられます。

 これらをまとめると、給油を満タンにしておくメリットは「災害時の備えになること」で、半分までに留めておくメリットは「燃費が少しだけ良くなること」。

 そして日常生活においては、どちらにしても大きな差は出ないようですので、クルマの種類や使い方、自身の生活状況によって上手に使い分けると良いでしょう。

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