キャンピングカーの製作・販売で知られるダイレクトカーズは、道なき道を進むオーバーランドスタイルのキャンピングカー「BR75」を「東京オートサロン2025」に展示しました。
■ド迫力の「キャンピングカー」
キャンピングカーの製作・販売で知られるダイレクトカーズは、道なき道を進むオーバーランドスタイルのキャンピングカー「BR75」を「東京オートサロン2025」に展示しました。
2025年1月10日から12日に千葉市美浜区の幕張メッセで開催された「東京オートサロン2025」では、アウトドア系のカスタムカーの出品も数多く見られます。
そのなかで、三重県鈴鹿市と神奈川県厚木市にショールームを置くキャンピングカー・車中泊専門店のダイレクトカーズは、トヨタのピックアップトラック「ハイラックス」をベースにしたキャンピングカー「BR75」を2台展示しました。
北米やアジアをはじめ海外では、いまだに需要の高いピックアップトラック。しかし日本では生産が終わっていて、現在はタイ製のハイラックスと、同じくタイ製の三菱「トライトン」のみが残ります。
高い悪路走破性を誇り、ダブルキャブ+荷台という構成で実用性が高いのも魅力。なかでもハイラックスはキャンピングカーのベースとなることもしばしばです。
ピックアップトラックをベースにキャンピングカーへカスタムする場合、荷台の上に居住スペースを載せたスタイルが一般的です。往々にして荷台デザインはそのままなので、いかにもハイラックスに居住スペースの「箱」が載っている、という外観が多いです。
いっぽう、ダイレクトカーズが2023年に発表したBR75は、荷台を取り払って車体前半のイメージに合わせて専用設計したキャンパー部を接合。オリジナルのダブルキャブボディを生かして、違和感のない仕上がりを見せます。ルーフ部分を流線型のデザインとしていることや、ベース車のテールライトを用いたことも、スタイリッシュさを強調しています。
テーマである「大人の秘密基地」にふさわしく、内装は落ち着いた色調と調度品を備えています。
ハイラックスは大きなクルマですが、ダブルキャブのため荷台スペースには限りがあります。しかし、BR75では機能的なレイアウトによって広いリビング、大人2名がゆっくり眠れるベッドスペース、充分に確保された収納スペースを有しています。車内高は高く、大人が立って歩くこともできます。
さらに車体後端にはシンクを持つシャワールームを設置。スライド扉によって仕切ることもできます。床には防水加工が行われており、アウトドアギアなどをそのまま積めるラゲッジスペースとしても機能します。後部に大型のゲートにより、積み下ろしも容易な構造です。
ところでアウトドアのクルマには、「オーバーランダー」もしくは「オーバーランドスタイル」というジャンルがあります。キャンピングカーのベース車両に、悪路に強いラダーフレーム付きの本格的な4輪駆動車を選ぶことで、道なき道や荒野をキャンプしながら走破できる、ということから近年話題となっています。
BR75は、ダイレクトカーズが謳う「SUVアドベンチャーキャンパー」にふさわしいオーバーランドスタイルのキャンピングカーといえます。
全長5.77m、全幅1.9mというサイズは日本の路上でも使えるサイズなうえキャンパー部のインテリアカラーの選択や、豊富に用意されているハイラックス用のアフターパーツを選ぶことで、自分好みにドレスアップできるのも嬉しいポイントです。
会場には、カラーリングや装備が異なる「BR75-G」と「BR75-Z」のほか、キャンピングカー改造時に発生した「荷台の余り」を作ったトレーラーの「BR75-C」も展示。来場者の注目を集めていました。