ガソリン価格が高騰している中で、少しでも節約できるように燃費の良い運転をしたいものです。どのような運転が燃費に影響を与えるのでしょうか。
■ガソリンが高すぎる!燃費を良くしたい! 方法は?
2024年12月19日にガソリン補助金が縮小され、5円ほど高くなりました。さらに2025年1月16日には残りの補助金も縮小され、ガソリン補助金は廃止。これにより、ガソリンの小売価格は計10円ほどの値上げをしています。
しかし、ガソリン価格が高くなったからといってクルマの使用を控えるというのは難しい話です。
では、燃費を良くする運転とはどのようなものがあるのでしょうか。
そもそもガソリン補助金とは、正式名称を「燃料油価格激変緩和補助金」と言い、原油価格の高騰を受けて、2022年1月からガソリン価格を抑えるために石油元売り各社に補助金を出していました。
この補助金がなくなったことを受けて、SNS上では、「ガソリン以外も値上げラッシュで生活が大変」「日常的に車を使うから180円越えはきつい」と不安や懸念の声が上がっています。
クルマを運転する人にとって、ガソリンは必需品です。そのため、価格が高くなったからといって使用量を減らすことは難しいのが現状です。
では、少しでも燃費をよくしてガソリンをお得に使うために、燃費のいい運転方法をしたいものです。そのような運転方法はどのようなものでしょうか。
クルマは発進、巡航、減速、停止のパターンを繰り返しながら走行していますが、ガソリン車とハイブリッド車で、それぞれにあった燃費の良い走り方があります。
まずガソリン車の発進は、ふんわりアクセル「eスタート」(最初の5秒で時速20キロが目安です)を心がけましょう。普通の発進より少し緩やかに発進するだけで11%程度燃費が改善します。
減速時には、エンジンブレーキを活用することも大切です。停止位置がわかったら早めにアクセルから足を離して、フットブレーキによる減速をへらしましょう。
次に、ハイブリッド車はガソリンエンジンを作動させないように運転することが鍵となります。
発進時は、ゆっくりとアクセルを踏み30キロ程度までは電気モーターで加速しましょう。
また、ハイブリッド車にはクルマの運動エネルギーを電気エネルギーへ変換し、駆動用バッテリーに充電できる「回生充電」があります。
駆動用バッテリーは電気残量が少なくなると、強制的にガソリンエンジンに切り替わってしまうので、回生充電で駆動用バッテリーの電気残量を回復させることで、EVモードで走れる距離を伸ばして燃費向上に繋げます。
また、どちらのクルマも走行中の速さは一定を心がけましょう。車間距離に余裕を持つことで無駄な加速を減らすことができます。
無駄な加減速は、市街地で2%程度、郊外で6%程度燃費を悪化させるようです。
■ボタンひとつで燃費が改善! そのボタンとは?/ 逆に燃費を悪くする運転方法は?
では、逆に燃費を悪くする運転方法とはどのようなものなのでしょうか。柳瀬橋自動車教習所の担当者の方は次のように話します。
「燃費の悪い運転とは、急がつくような運転方法です。
例えば、急ブレーキや急発進などはエンジンに高い負荷をかけながら走行しているのでより多くの燃料を使うことになります。
また、いつまでも加速をやめず、停止線直前で急停止するということも燃料を無駄遣いすることになるので、教習中に注意をすることも多いです。
他にも、タイヤの空気圧や駐車中など、運転以外の部分でも燃費を下げていることがあるので確認が必要です」
タイヤの空気圧が適切でないと、道路とタイヤの接地面積が変化し、抵抗が増してしまいます。
その状態で走り続けるとエンジンに負荷をかけて走ることになるので結果として燃費を低下させてしまうのです。
また、駐車時にも燃費を改善できるポイントがあります。人の待ち合わせや荷物の乗せ降ろしで長い間車を駐める場合、アイドリングストップではなくエンジンをオフにしましょう。
さらに、夏にはエアコンを使いますが、エアコンの温度を下げすぎて使用すると燃費に悪影響を及ぼすのでこまめに調節することが大切です。
一方で冬は、エンジンの動力を使うエアコン(コンプレッサー)の機能を「AC(エアコン)スイッチ」を押してオフにすることで少しでも燃費の消費を抑えることが出来ます。
スイッチをオフにすると暖かくならないように思えますが、ガソリン車などの暖房はエンジンの排熱を利用しているため、ACスイッチがオフでも送風機能により、車内を暖かくすることが可能です。
つまりボタンひとつで燃費を抑えることが出来るとも言えます。
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燃費を良くするにはゆっくり発進し、速度を一定に保つことが重要です。
逆に、燃費を悪くさせる原因も知っておくことで燃料の無駄遣いをしないことにも繋がりそうです。
また、クルマに負荷をかけすぎる運転をしないという意識も必要なのかもしれません。