2022年7月に登場した現行のホンダ「ステップワゴン」がマイナーチェンジする可能性があるようです。その時期と改良点はどうなるのでしょうか。
■ステップワゴンのマイナーチェンジ、早ければ2025年内?
ホンダの人気ミニバンである「ステップワゴン」が、近い将来マイナーチェンジをする可能性が高いようです。
その時期と改良点について、過去の傾向から予想してみました。
ホンダのミドルクラスミニバンであるステップワゴンは、ファミリー層を中心に大きな人気を集めています。
一方、2024年の新車販売台数ランキングではミドルクラスのミニバンとしてライバルである日産「セレナ」が全体7位の8万899台。トヨタの「ヴォクシー」が全体10位の7万636台、「ノア」は全体11位の7万611台。対してステップワゴンは、全体17位の5万5147台となっています。
なおそれぞれの現行登場時期はセレナが2022年11月に登場。ノア/ヴォクシーが2022年1月、ステップワゴンは2022年7月に登場と、みんな同じ2022年にデビューしているのも特徴です。
そうしたなかでも販売台数がライバルよりも下回ってしまっており、早急なテコ入れが求められている状況でもあります。
そこで期待されるのが、マイナーチェンジによる商品力のアップです。
ほとんどのモデルは5年から6年のサイクルでフルモデルチェンジがおこなわれるため、順当にいけば、ステップワゴンの次のフルモデルチェンジは2027年〜2028年ころになると考えられます。
現在のステップワゴンは、クリーンでシンプルなデザインの「STEP WGN AIR」と、ワイドかつ重厚なフロントグリルとボディ下端全周に配置したメッキモール加飾が特徴の「STEP WGN SPADA」の2タイプを設定。
さらにSPADAをベースとし質感をさらに高めた「STEP WGN SPADA PREMIUM LINE」も用意されています。
パワートレインは、静粛性の向上と高出力化を実現した1.5リッターターボエンジンを搭載するガソリン車と、2モーターハイブリッドシステム「e:HEV」を搭載したハイブリッド車の2種類をラインアップしています。
価格は、「AIR(ガソリン車/FF)」の316万9100円から「SPADA PREMIUM LINE(ハイブリッド車/FF」の406万6700円です。
そんなステップワゴンをマイナーチェンジするのであれば、フルモデルチェンジの時期を考慮すると、2025年内にも登場する可能性は高いと見られます。
一般的に、マイナーチェンジでは、フロントグリルやヘッドライトのデザインの変更や新しいボディカラーの追加、先進安全運転支援システムなどのアップデート、そして価格の変更などがメインとなります。
稀にパワートレイン刷新や追加などもありますが、ほとんどの場合ではクルマとしての基本性能が大きく向上することはあまり期待できません。
しかし、ステップワゴンがこれまでライバルたちに差をつけられていた理由を考えると、マイナーチェンジの内容によっては、ライバルたちを一気に抜き去るようなことがあるかもしれません。
ホンダの販売店関係者は、ステップワゴンのマイナーチェンジについて次のように話します。
「ホンダからの公式なアナウンスがあるわけではありませんが、近い将来にマイナーチェンジモデルが登場することはほぼ確実と見ています。
詳細な変更点については現時点ではほとんど明らかになっていませんが、過去の傾向から見て、現在販売されているモデルのネガティブな点に対してしっかりと改良をくわえることになると思います。
現在販売されているステップワゴンは、シンプルでクリーンなデザインが大きな特徴です。
一方、ノア/ヴォクシーのような押し出しの強いデザインと比べると、ややおとなしすぎるという意見をいただくことが多いのも事実です。
基本的なデザインコンセプトが変わることはないと思いますが、そうしたお客様の声をうけて、より印象的なフロントマスクが与えられるのではないかと予想します。
また、セレナの『ハンズオフ機能』のような、一般のお客様にもわかりやすい先進機能がとぼしいという声もいただきます。
現在のホンダで『ハンズオフ機能』の追加はないと思いますが、そういったお客様にもご納得いただけるような機能が搭載されれば、お客様の評価もさらに高まるのではないかと思います」
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一方、マイナーチェンジによってある程度の値上げがおこなわれるのはやむを得ないようです。
前出のホンダ販売店関係者は次のように話します。
「昨今の物価高を考えると、全体的に10〜15万円程度の値上げとなる可能性が高そうです。
ただ、ステップワゴンは価格帯が幅広いモデルでもあるため、一部のグレードはそれほど割高感を感じないような価格設定になると思います。
また、2024年に発売された『フリード』が全体的に上質感が増しているため、3列目シートの使用頻度がそれほど多くないお客様や、より価格重視のお客様にはそちらをおすすめしています。
そのほか、高級ミニバンの『オデッセイ』もふくめて、お客様のニーズに合わせたミニバンを提案できるのがホンダの強みと考えています」