ダイハツの軽トールワゴン「タント」のなかで最も安いグレードである「L eco IDLE非装着車 2WD」は一体どのようなクルマなのでしょうか。
■タントの最安グレード、気になる装備は?
2024年10月にダイハツは軽トールワゴン「タント」の一部改良モデルを発売しました。
なかでも、150万円以下で買える最も安価なグレード「L eco IDLE非装着車 2WD」は一体どのようなクルマなのでしょうか。
タントは2003年に初代モデルが登場。
その車名はイタリア語“Tanto”に由来し、「たくさんの」「とても広い」を意味しています。
その名の通り特に室内長が当時の軽自動車としては長く、全高も高かったため今では一般的となった「軽スーパーハイトワゴン」の先駆けとなった存在でした。
また、初代モデルは「Tanto」、2代目は「TANTO」、3代目は「TanTo」、そして現行モデルとなる4代目は初代モデルと同じく“Tanto”と英語の大文字・小文字表記が年代によって微妙に異なっているのも面白いポイントです。
現行モデルは2019年にデビュー。
ダイハツの新世代のクルマづくり「DNGA(Daihatsu New Global Architecture)」を用いた最初のモデルであることが大きな特徴です。
その後、2022年10月には「次世代スマートアシスト」として、充実した先進・安全装備を採用。
直近では2024年10月にコーナーセンサー追加などの一部改良が行われるなど、随時時代に沿ってアップデートされています。
そんなタントですが、福祉車両を除くラインナップとしてベーシックモデルのほか、ラグジュアリー性を高めた「タントカスタム」、アクティブユーザー向けの軽SUV「タントファンクロス」の3車種が存在しており、ダイハツの公式ホームページではタント(カスタムはタントの上級グレードとして位置)、タントファンクロスの2つに区分されています。
そのなかで最も安価なモデルなのが、「タント L eco IDLE非装着車 2WD」です。
ボディサイズは全長3395mm×全幅1475mm×全高1755mmで、室内長2125mm×室内幅1350mm×室内高1370mmであり、ボディサイズは2WDと4WDで若干の差はありますが、その他の長さはすべてのグレードで同じです。
外観は、Lグレードのみボンネットフードのガーニッシュが装備されないうえ、ピラーもボディ同色となり、シンプルな仕立てとなっています。
そしてUVガラスが装備されているのも、Lグレードならではの装備です。
しかし、上級グレードの「X」「X ターボ」と同じホイールを採用していたり、LEDヘッドライトが装備されている点は嬉しいポイントといえるしょう。
また、ボディカラーはモノトーン全9色から選択が可能です。
内装に関しては、シートにはXとXターボとも共通する、撥水加工が施されたファブリック表皮素材を使用。
またセンターピラーインで大きく開くことができる「ミラクルオープンドア」も装備されており、大きな荷物の出し入れや小さなお子さま乗り降りもスムーズに行うことができます。
他グレードの違いとして、フロントシートがタント唯一のセパレート式になっていたり(他グレードはベンチ式)、シートヒーターや運転席のアームレスト、パワースライドドアなどが装備されず簡素化されています。
しかしエントリーモデルながら、衝突回避支援ブレーキや車線逸脱警報機能、誤発進抑制機能などといった安全機能や、オートハイビームやコーナーセンサーなどのアシスト機能が標準装備となっているのは嬉しいポイントです。
パワートレインは最高出力52ps・最大トルク60Nmの660cc直列3気筒エンジンにトランスミッションにはCVTを組み合わせています。
また、駆動方式はFFを採用。
燃費は、ダイハツが開発したアイドリングストップ機能「eco IDLE」非装着車のなかでは一番良い20.7km/L(WTLCモード)を誇ります。
なお、L eco IDLE非装着車 2WDの価格(消費税込)は145万2000円と、150万円を切る価格設定も当グレードの大きな魅力です。