横浜市の国道1号で、渋滞対策のための「保土ヶ谷橋改良」事業が進められています。一体どう便利になって、今はどこまで進んでいるのでしょうか。
■「Y字路」になっている国道1号
横浜市の国道1号で、渋滞対策のための「保土ヶ谷橋改良」事業が進められています。
完成すれば一体どう便利になるのでしょうか。また今はどこまで進んでいるのでしょうか。
横浜市の国道1号といえば、ほとんど生活道路のような狭い2車線道路で、大阪までむすぶ幹線道路とはとても思えない規模です。
しかし横浜~藤沢をつなぐほぼ唯一のルートであることから、市内の交通がここへ全集中。市内全線に渡って破滅的な渋滞が続く、まさに「破綻寸前」の国道となっています。
そうしたことから、特にひどい「保土ヶ谷バイパス狩場IC~JR保土ヶ谷駅」の区間で、道路改良が行われています。
このうち狩場工区である狩場IC~岩崎ガードの1200mは、片側3車線化など改良工事が完了。残っているのが「保土ヶ谷橋」周辺の800mです。
保土ヶ谷橋は「Y字路」になっていて、主道路である国道1号が線形的に有利になっていません。さらに接続するのが「環状1号線」で、伊勢佐木町や井土ヶ谷などへと行き来する交通流が多く、パンク状態になっています。
この交差点は慢性的に渋滞がひどく、特に戸塚方面は「左折1本(環状1号行き)+右折1本(国道1号行き)」で賄っている状況です。右折した先も片側1車線で、環状1号線から来た交通がはけていない状態。最大渋滞時はJR保土ヶ谷駅を超えて1.5kmにのぼる渋滞列が見られます。
そんな“欠陥”を抱えた保土ヶ谷橋交差点ですが、改良によって国道1号の曲がりをおさえる形状に変更し、「Y字路」から「T字路」に近づけます。
さらに車線数を拡大し、戸塚方面行きは「左折1本+右折2本」にして、交差点西側も2車線に拡幅します。本線は「戸塚行き2車線+横浜行き3車線」を確保することで、交通詰まりを防ぐ狙いがあります。
気になる進捗ですが、2024年3月時点で「用地取得率 8%」です。前年から特に進んでおらず、まだまだといった状況。
今年は先行して、保土ヶ谷橋の架け替え準備工事が進められています。まずは支障となる下水道を移設する作業があり、さらに護岸工事も行われてきました。同時に橋本体の設計も進められています。